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グレッグ・クライツァー(著), 竹迫仁子(訳), デブの帝国 いかにしてアメリカは肥満大国となったのか

装丁は軽めだが内容は硬派。米国が肥満社会となるまでの過程を、農業行政、ファストフード業界、食品業界、教育界と多くの視点から丹念に追いかけていく。現状に至った要因は単一のものではなく、様々な原因が絡まり合っていることがよく分かる。肥満のリスクに関する記述も十分。
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マーサ・スタウト(著), 木村博江(訳), 良心をもたない人たち 25人に1人という恐怖

米国では人口の4%を占める (アジアではこれよりもだいぶ少ない) と言われるSociopath/Psychopathの実態。心理セラピストとしての経験から得られた実際のエピソードを基にしており、Sociopath/Psychopathの行動原理が非常によく分かる。また、彼ら/彼女らに振り回されないための13のルールも実に興味深い。
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リュウサキタツヤ, 脂肪が燃える! 食欲がなくなる!? 進化系ジョギングでダイエット! のんびり、らくらく、ロニジョギングでやせる!

表題にもなっているロニジョギングとは、Relax & Rhythm, Oxygen, Nutrition, Ideal imageの頭文字を取ったもの。全体を通じてスポーツ科学の基礎的な内容と自己啓発本からの引用を組み合わせただけで新味はあまりない。
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リベラル社, おいしく食べて体に効く! クスリごはん

医食同源的なレシピ本。コミック部分はやや控え目で、食材の解説文やレシピが中心。ここまで劇的な効果があるかは疑問だが、低リスクな気休めとしては上々。
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岩田健太郎, 予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える

予防接種が効くか否かよりも、ワクチンをどう運用していくかという運用制度が話題の中心。実際に予防接種が効くのかはさらりと流される。内容は悪くないが、文章にかなりクセがあり所々攻撃的なので、耐性のない方は注意。
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菊池聡, 超常現象をなぜ信じるのか 思い込みを生む「体験」のあやうさ

超常現象懐疑本としては古典とも言える一冊。主に認知心理学の視点から、どの様にして誤認が起きるのかを解説。既にこの分野に興味のある人には既知のネタも多いものと思われるが、コンパクトに良くまとまっている。慎重に言葉を選び超常現象を頭ごなしに否定しない様に気配りをしているのも好印象。
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近藤武史, 榎木英介, わたしの病気は何ですか? 病理診断科への招待

あまり聞きなれない "病理診断" の実態を語った本。著者はどちらも現役の病理医。豊富な図版と実例で、実際の病理診断の流れがよく分かる。
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坂詰真二, やってはいけない筋トレ

比較的まともな筋トレ本。本格的なビルダー向けではなく、あくまでも細マッチョを目指す人が対象。内容は基礎的だが、初心者の勘違いしやすいポイントをよく押さえている。
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内山昭一, 昆虫食入門

昆虫食と聞くと一般にはゲテモノ食扱いされることも多いが、本書は至って真摯な内容。食べられる昆虫の紹介や調理方法はもちろんのこと、話は栄養学や食料資源としての昆虫までに及ぶ。また、著者が食育の一環として薦めている草の根的な活動紹介が実に熱く、現場の空気が伝わってくる。
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死に至る薬と毒の怖さを考える会, 図解中毒マニュアル 麻薬からサリン、ニコチンまで

いわゆる麻薬類から毒物までの解説書。もちろん本格的な専門書などではなくアングラ風味。実際には解説部はわずかで、残りは麻薬利用経験者の事例や歴史上の毒殺例などで水増しされている。あくまで読み物。