medicine

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若原正己, 黒人はなぜ足が速いのか 「走る遺伝子」の謎

大丈夫なのかこのタイトル、と思ったが内容は意外と科学的。 人種間の運動能力の差についてはオリンピックの結果を軽くまとめただけで流して、遺伝子の細かい話が本題。妙に細部に踏み込む割には、すっきりと納得できる内容があまり多くない。
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橘玲, 亜玖夢博士のマインドサイエンス入門

経済学の次はなんと脳科学。そうきたか。 言ってしまえばSFに入る様な内容で、出てくるネタはそれなりに実現可能性があるものが中心。経済学のときと同様に各技術の本質をよく掴んでいると思うが、少々詰め込み過ぎな感はある。
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サイモン・シン(著), エツァート・エルンスト(著), 青木薫(訳), 代替医療のトリック

数学、暗号、宇宙に続いて、サイモン・シンが新たに選んだテーマは代替医療。 鍼、ホメオパシー、カイロプラクティック、ハーブ療法といった代替医療を取り上げているが、それらを頭からオカルトと決めつけるのではなく、きちんとした臨床試験の結果をまとめた系統的レビューによって評価していこうという姿勢には好感が持てる。ただし、タイトルがネタバレになっているのだけは少し残念 (英語版の原題は "Trick or Treatment?" というもう少し中立なものなので、これは日本語版だけの問題...
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イアン・エアーズ, 山形浩生, その数学が戦略を決める

データマイニングを元にした "絶対計算" が現在どのように使われているのかという事例が多数。ワインの値段の予測に始まり、野球選手の評価、病気の診断、教育手法毎の効果測定、映画のヒット予測、などなど。多くの分野で専門家を凌ぐ絶対計算が可能であることが次々と示されるのは実に爽快。 しかしながら、これらを実際に活用するには大きな壁があることも事実だろう。本書中の以下の文章がそれを端的に表している。 人々は自分の専門領域以外でなら絶対計算利用に抵抗がない また、すでにあるデータの分析...
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池谷裕二, 進化しすぎた脳

大脳生理学の研究者である著者が中高生に講義した内容をまとめたもの。 興味を引くネタが山盛りで、科学に興味のある人間なら一気に読み切ってしまうはず。中高生向けの講義とはいえ、教科書的な内容ではなく、論文や雑誌から引っ張ってきている先端の話題が多く、知的好奇心を満足させてくれる。
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Ron Hale-Evans, 夏目大(訳), Mind パフォーマンス Hacks 脳と心のユーザーマニュアル

Mind Hacksの続編の様なタイトルだが内容は別物。 最近増えているLife Hacks本の一種のようにも見えるが、そこはそれ、O'REILLYらしい硬派さ。 一部に英語依存な箇所があるものの、ちょっとした工夫で日本語にも適用できそう。
diary

歯医者

久しぶりに歯医者に行った。3年前に親不知を抜いて以来。 3年間の間に引っ越しているので、前回とは違う歯医者に行ってみる。前回と同様にネットで調べて評判が良さそうなところにした。現在のところで新規開業してから2年足らずの新しいところのせいか、院内のシステムに見所の多いところだった。 レントゲン写真は、撮影してすぐに各席のPCに配信されていた。クライアントはWindows XP。その手の専用ソフトを使用しているようで、PCの背面にはUSBのドングルが刺さっていた (患者の手の届く...
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エドゥアール・ロネ(著), 高野優(監訳), 柴田淑子(訳), 変な学術研究 2

変な学術研究 1の続編。 今回は変な死に方にフォーカスしたものなので、ソースの多くが法科学や法医学の専門誌。テーマがテーマだけにさすがにちょっと気分が悪くなるところもあるが、エスプリのききすぎた文章にだいぶ救われている。
product

ショートニーラップ

この冬に入ってから本格的に走り込みを再開した。ここ数年は膝の調子が思わしくなく自転車に逃げていたが、そろそろ調子が上向いてきたので。 とはいえ、年末年始あたりに少し厳しめの練習をしたらやはり膝に違和感を感じるので、少し本格的なサポーターを使うことにする。今までは保温用のシンプルなものを使っていたが、これはもう少しスポーツ用のもの。 圧迫力を調整できるのが嬉しいネオプレンゴム製なので仕方ないが、若干蒸れる膝裏が少々厚めなので、屈伸が必要な種目には厳しいかもしれない。ジョギングな...
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ダニエル・タメット, 古屋美登里(訳), ぼくには数字が風景に見える

サヴァン症候群の著者の自伝的内容。内容があまり起伏がなく淡々と綴られるため (これもアスペルガー症候群の症状に関係しているのかもしれない) 、退屈な箇所もあるが、彼らの考え方を知る上では非常に重要な書籍。 著者を被験者とした脳の研究も進んでいるようなので、その成果は是非また読んでみたい。