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井川意高, 熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録

大王製紙事件の当事者による手記。 期待していた賭博者の心理の描写は少なめで、自分史が多くを占める。生い立ちは興味深くもあるが、夜の街での有名人との付き合いの話が続くのは少々辟易する。
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茨木保, がんばれ! 猫山先生 (2)

がんばれ! 猫山先生の続編。相変わらず医師のリアルな内情が見られて興味深い。 ところどころ、時事ネタが風化しているのが残念か。
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長谷川高, 家を借りたくなったら

賃貸住宅の入門書。部屋余りの現代における部屋の探し方から不動産の選び方、内見のポイント、契約と退室まで一通りをカバーしている。敷金トラブルの解決策まで触れているのも心強い。
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亀田潤一郎, 通帳は4つに分けなさい 資金繰り上手な社長が使っている究極のお金管理法

通帳を帳簿代わりに使おうというアイディア。どちらかというと中小企業向け。 売上収入口座、運転資金口座、納税緊急口座、将来投資口座に分けることで、お金の流れが見えやすくなり、キャッシュフローが改善するという主張。
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平康慶浩, うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ

タイトルだけを見ると今時のワーキングプア本に見えるが、中身は意外にしっかりしたビジネス書。 組織内でのアピール方法や出世に繋がる仕事の仕方などサラリーマンとしての処世術を非常に率直に書き連ねているので、若いサラリーマンにはぜひ一読して欲しい。
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パラダイス山元, パラダイス山元の飛行機の乗り方

よくあるマイレージ本かと思って読み始めたらさにあらず。ただ飛行機への偏愛が語られていた。 いわゆる乗り鉄の飛行機版で、一般のマイラーならば修行と呼ぶような行為をむしろ楽しんでいるのが新しい。
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八雲星次, 職業治験 治験で1000万円稼いだ男の病的な日々

高額バイトの話題でよく名前が上がるものの、その実態があまり知られていない治験。それを生業としている男の手記。 とにかく楽をしたいという理由で治験生活を続けているという告白は素直過ぎてむしろ好感が持てる。一方で、厳密に科学的な手順が求められるはずの治験の末端は、かなり危ういところで成り立っているのもよく分かる。
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河邑厚徳, グループ現代, エンデの遺言 根源からお金を問うこと

ミヒャエル・エンデの話は枕として使われているだけで、中心はシルビオ・ゲゼルらによる自由貨幣の話題。 自由貨幣の小さな成功例とメリットばかりで、欠点や批判的な意見に触れることはない。そのため、なぜそんな素晴らしい自由貨幣が限られた範囲でしか利用しかされていないかという素朴な疑問が解決しない。全体を通じて自由貨幣支持者の取材を主要な情報源としていることもあり、参考文献も挙げられておらず、根拠が不明な記述も多い。 意図的かはわからないが、自由貨幣の利点と地域通貨の利点を混同して説明...
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手束仁, 高校野球マネー事情

高校野球のマネーと言ってもいわゆるドラフトの裏金ではなく、野球部運営にかかる費用や保護者の支援の方。 取材対象が関東近郊に偏っているものの、リアルな数字は説得力がある。また、一線で活躍している監督のインタビューや対談も収録されており、本音に近い愚痴が垣間見える場面も。
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長谷川高, 不動産投資 これだけはやってはいけない!

不動産投資本なのだが、もはや投資という領域を越えて大家業の入門書の様になっている。そこまで手間をかけないと成り立たないということなのだろうが、その労働コストを考えると他の投資商品の方が圧倒的に有利に感じてしまう。冒頭では他の投資商品との比較を行ってはいるのだが、この投資にかかる労力をまったく考慮していない。本書の主な対象である個別不動産投資とREITとの比較が申し訳程度に止まっているのも、そのせいかもしれない。 なぜ個別不動産投資をするべきなのかという問いや個別不動産投資にか...