高木仁三郎, 渡辺美紀子, 食卓にあがった放射能

チェルノブイリ直後に出版された食卓にあがった死の灰を福島後に新装版として再販したもの。高木仁三郎が故人となっていることもあり、加筆修正は特に無し。

まだ異国での事故であったチェルノブイリが目の前の問題であり、輸入食品をどう扱っていくべきかが主題となっている。とはいえ、放射線の人体への影響などに関する記述は大きく変化するものでもないので、十分に参考になる。トンデモ度も低く、福島後に校正もそこそこに緊急出版された本を読むくらいならばこちらの方がおすすめ。

後半には日本で原発事故が起きた際のシミュレーションもあり、今読み返しても十分妥当な範囲の推定となっている。電力会社や行政機関任せではなく、市民自らが情報収集を行うことの重要性の指摘もまさにその通り。

コメント

タイトルとURLをコピーしました