mystery

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篠原健太, 彼方のアストラ (1) (2) (3) (4) (5)

少年ジャンプ+で短期集中連載された作品。きちんと少年マンガをしながらSFやミステリの要素も見事に取り込んでおり、大人でも存分に楽しめる。今どきのマンガながら無駄な引き伸ばしもなく完璧なまとめ方。謎が解けた後に再読すると、そこかしこにヒントが散りばめられていることに気付き、作者の構成力の高さがよく分かる。
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秦建日子, 推理小説

googlabilityの低いタイトル。著者は本業がシナリオライターとのことで、その色眼鏡のせいもあるかもしれないが、映像化前提のキャラクター造形と感じる。
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『このミステリーがすごい!』大賞編集部(編), 10分間ミステリー THE BEST

『このミステリーがすごい!』大賞の受賞者によるショートミステリ集。スキマ時間にぴったりなサイズ。バラエティ豊かな品揃えで、好みの作品がきっと見つかるはず。私の好みとしては、抜け忍サドンデス、今ひとたび、世界からあなたの笑顔が消えた日、茶色ではない色、が当たりだった。
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我孫子武丸, 0の殺人

先日に続き、もう一冊我孫子武丸。 何を書いてもネタバレになりそうなので書かないが、ミステリとしての完成度はこちらの方が高め。前作でも垣間見えていた作者のユーモアが円熟してきているのが感じられるのも良い。
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我孫子武丸, 8の殺人

我孫子武丸のデビュー作を今更ながら。 正統派な本格ミステリ。8の字型の館やその平面図、作中で語られるミステリ談義など、まさに本格ミステリたらんとしていることが伝わってくる。
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西澤保彦, 死者は黄泉が得る

西澤保彦お得意のアメリカ舞台のSF風味ミステリ。恋愛話も書き込まれており、パズラー以外にも楽しめる。 最後の一行のどんでん返しを読んでも「ほぅ」で終わらず、もう一度筋を追い直して真実を考え直さなければいけない深さがある。
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折原一, 倒錯のロンド

倒錯の死角に続く倒錯三部作の2作目。 確かにどんでん返しはすごいし、フェアといえばフェアなのだけれど、やや技巧に走りすぎている感は否めない。
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歌野晶午, 増補版 放浪探偵と七つの殺人

8本の短編が詰め込まれているが、引き伸ばせば長編にできそうな作品も多く、かなり濃い目。 歯ごたえのあるパズラー指向の作品が多く、その種の作品が好みならば間違いない。特に、"有罪としての不在" は出色の出来。 探偵役の信濃譲二が登場する他の作品は読んでいないが、問題なく楽しめた。
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加納朋子, コッペリア

純粋なミステリとしてみると仕掛けの面白さは今ひとつだが、人形をテーマに据えた少し不思議な小説としてみると完成度が高い。
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坂口安吾, 不連続殺人事件

実はまだ読んでいなかった名作を読んでみるシリーズ。 もちろんさすがの筆力なのだが、本作のようなパズラー寄りのミステリ向きかと問われると疑問が残る。序盤から大量の人物が一気に登場してくる構成もツラい。とはいえ、それらを脇において純粋な論理パズルとしてみると、緻密に構成された良作であることは間違いない。