book 高橋洋一, 日本の大問題が面白いほど解ける本 シンプル・ロジカルに考える 高橋先生の新刊。 少々断定的すぎるように見えるのと、一冊に多くのネタを詰め込みすぎているのが難だが、相変わらず切れ味鋭い内容。現在の民主党政策に関する部分も多いので、賞味期限中にどうぞ。 2010-07-15 book
book 浅川芳裕, 日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率 自給率という指標が様々な問題を抱えているというのは周知の通り。本書の前半はその様に問題のある指標が生み出された背景として、農水省の利害を指摘している。 後半は少しポジティブな話題で、日本農業の強さと将来の展望を扱う。この手の話題では避けて通れない食料安全保障の問題もきちんと扱われており好感が持てる。 食糧事情に少しでも興味のある方には自信を持っておすすめできる。 2010-06-19 book
book 疋田智, 大人の自転車ライフ 自転車ツーキニストとして有名な疋田氏の本。 自転車のススメも頷ける部分が多いが、それ以上に自転車を生かすための街づくりの提案が面白い。 自転車の視点からの道路の問題として挙げられている横切れない交差点、路上駐車車両などは自転車乗りならば、誰でも同意できるものだろう。 2010-04-25 book
book ジョージ・フリードマン(著), 櫻井祐子(訳), 100年予測 世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図 20年以上の長期スパンでの世界情勢を予測したもの。過去の歴史をそのタイムスケールで見てみると、未来が現在の空気とは大きく異なる方向に動くということには異論の余地がない。 日本、トルコ、ポーランドが長期的には大きな力を持つという著者の予測はそこまで突飛なものとも思えないが、基本的にはSFだと思っていた方が良いだろう。 一部、宇宙プラットフォームを活用した戦争のくだりなどはなどは、さすがにSFとしても筆が滑りすぎているように思う。 2010-03-28 book
book おがいよしお, HITLER選挙戦略 現代選挙必勝のバイブル いろいろあって絶版・回収となった本だが、内容はそこまでとんでもないものではない。 からの引用が少々あるものの、選挙のための組織作り一般の内容がほとんど。 2010-03-26 book
book 前田朗, 軍隊のない国家 27の国々と人びと 軍隊を持たない国という目の付け所は面白い。各国の基礎的な情報はよくまとまっており、カタログとしては悪くない。 しかしながら、なぜそれらの国が軍隊を持たずにやっていけるのかという基本的な問題にほとんど触れられていないのが残念。各国の紹介でそれぞれの憲法に紙幅を割いているのを見ると、また著者のバックグラウンドからすると、平和憲法があるので軍隊で守る必要がないと本気で信じていそうな気もするが。このあたりはリアリズムと防衛を学ぶの記事がよくまとまっているので、併読すると良いだろう。 ... 2010-03-22 book
book 高橋洋一, 竹内薫, 鳩山由紀夫の政治を科学する (帰ってきたバカヤロー経済学) 帰ってきたバカヤロー経済学という副題が付いているが、今回は政治のお話がメイン。前作では諸事情から名前を出せなかった高橋洋一先生も、今回は実名で登場。 政権奪取後の民主党の動きを見ていると支離滅裂に見えるときがあるが、"支持層のための政治" という視点で見ると (それが日本の国益にかなうかは別として) 実に首尾一貫していることがよくわかる。おすすめ。 2010-03-04 book
book 高橋秀実, からくり民主主義 マスコミで良く取り上げられる現場の "現地民の日常の空気" を取材したお話が中心。 諫早湾干拓、上九一色村、沖縄米軍基地、若狭湾原発、富士青木ヶ原樹海などマスコミ報道を見ていると大騒動に感じられる場所でも、現地に行ってみると案外醒めているというのはよくある話なのだろう。 2010-02-14 book
book 横山宏章, 中国の異民族支配 中国はチベット問題をはじめとする様々な異民族問題を抱えているが、その根底にある思想を追う。 中国の歴史を追っていくことで、優れた文明を持つ中華と野蛮な夷狄を峻別する "華夷之辨" と、異民族を含む "大一統" の二つの一見相反する思想が複雑に絡み合いながら現代の異民族支配に至っていることがよく分かる。 2009-12-27 book
book 森川方達, 帝国ニッポン標語集 戦時国策スローガン・全記録 戦時中のスローガン4237句をまとめただけの本なのだが、下手な歴史書よりも、その時代のムードがよく伝わってくる。 2009-11-19 book