sociology

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ジョエル・バーカー(著), 仁平和夫(訳), パラダイムの魔力 成功を約束する創造的未来の発見法

トーマス・クーンの著作を下敷きにしているが、著者の経験を生かした実例が豊富に加わっており非常に読みやすい。パラダイムが人間の思考をも支配してしまうことが良くわかる。
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細谷功, 会社の老化は止められない 未来を開くための組織不可逆論

亜紀書房ZEROの連載が良かったので書籍の方も。いわゆる組織論の本だが、不可逆性に焦点を絞った説明は読みやすく、人間の老化のアナロジーも頷ける部分が多い。
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山本皓一, 日本人が行けない「日本領土」 北方領土・竹島・尖閣諸島・南鳥島・沖ノ鳥島上陸記

日本の離島を扱っているが、興味本位での上陸ではなく領土問題に関する政治的なメッセージを強く含む本。2007年の著作だが、今の情勢から見てもあまり古くなっていない。第1次安倍内閣時代の安倍総理を含む、領土問題に関連の深い政治家との対談を多数含んでいるのも特徴。
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海東鷹也, 怪しい世界の歩き方

三才ブックスか鉄人社の本かと思って読み始めたら彩図社だった。海外旅行エッセイマンガなのだが、異常なまでに行動力のある格闘家という時点で面白くないわけがない。トラブルを招きやすい体質らしいのも良い。
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山岸凉子, ブルー・ロージス 自選作品集

少女漫画の中になぜか混ざっている "パエトーン" 。チェルノブイリ原子力発電所事故をきっかけに描かれた原発批判マンガで、当時の原発批判派の考えや空気を知るのに役立つ。
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倉部史記, 文学部がなくなる日 誰も書かなかった大学の「いま」

タイトルはやや営業用で、実際には大学の生き残りのための方策などに重点が置かれている。著者は大学職員や予備校の総合研究所を経験してきたこともあり、大学側と受験生側の両方の視点を備えているのが良い。大学側の視点では、入試と入学後の教育が連携していない大学が凋落すると説く。悪い評判も多いAO入試も、入学後の教育方針に沿った学生を集めるための手段として活用するのならば効果的となるだろう。受験生視点では高校生がどのように進路選択するべきかが語られる。単純な偏差値と学部名だけで選択するの...
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野村旗守(編), 男女平等バカ 年間10兆円の血税をたれ流す、“男女共同参画” の怖い話

"男女共同参画はモテない女のヒガミである" と言い切る、フェミニズム批判本。良くも悪くも宝島らしい。批判側の意見しか載っていないため、話半分で。週刊誌的に読む分には面白い。
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鈴木智彦, ヤクザと原発 福島第一潜入記

元々は暴力団関係のルポを専門にしている著者ということもあり、その視点からの原発の利権構造の分析などを期待して読み始めたが、少々肩透かし気味。本書の大半を占めるのが、福島第一原子力発電所へ作業員として潜入した体験記。潜入にあたっては暴力団関係のツテを利用しているものの、その利権構造の全体像への踏み込みは今ひとつ。
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久保象(文), ホリユウスケ(漫画), ドラッグの教科書

表題だけ見るとドラッグ全般を扱った本に見えるが、実際は大麻中心。著者が大麻推進派である以上、大麻の良いことしか書かれていないので、教科書と呼ぶには若干心許ない。しかしながら、随筆的な読み物としては十分に楽しめる。挿絵代わりのホリユウスケの漫画、"彼女はジャンキー" もなかなか。
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佐藤俊樹, 不平等社会日本 さよなら総中流

社会調査の手法により、階層の相続の有無を解き明かそうとする試み。特に、ホワイトカラー雇用上層の再生産に軸足を置いており、近年の知識階級が閉鎖的となっている様子がよく分かる。SSM調査のデータを基礎としているため、少々強引な仮定を置いて推測している箇所も見受けられるが、この種の調査としては許容範囲だろう。一昔前の質実剛健な新書のスタイルのため、読み応えも十分。