sociology

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上杉隆, 世襲議員のからくり

なぜ世襲議員が生まれるのかという理由として、政治資金管理団体の非課税相続、後援会組織の世襲、看板の世襲の3点が解説されており非常にわかりやすい。中でも、政治資金管理団体の非課税相続については知らない人も多いと思うので一読をおすすめする。ただし、肝心の世襲議員がなぜダメなのかについての考察が不十分。一部の世襲議員の問題行動を取り上げて叩いているだけで、非世襲の議員と比較しての客観的な評価がされていない。本書の内容とは関係ないが、ブックオフオンラインでこの本を購入したら、上杉氏か...
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軍司貞則, 高校野球「裏」ビジネス

野球特待生達の実体を追ったルポルタージュ。関東にいるとあまりなじみがないボーイズと高校野球とのつながりは想像以上に根が深そう。また、高校野球の現場の人間達のインタビューが実に面白い。少々きれい事に過ぎるのではないかと思われる部分まであるが、教育の側面もある高校野球にはこういった人物が必要なのだろうと思わせる。
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と学会, トンデモ本 女の世界 (上, 下)

女性向けのトンデモ本の紹介。トンデモの世界は男女関係ないのだと気付かせてくれる。と学会のツッコミ芸も熟練の域に達しており、通勤中に気軽に楽しむには最適。
comic

山本直樹, レッド (1)

連合赤軍を中心とした革命運動を描くマンガ。テーマは非常に面白く、当時の時代を感じさせる描写も良いのだけれど、膨大な登場人物の行動が淡々と描写されるという本書の構成はある程度の予備知識がないと理解しにくい。
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天野ミチヒロ, 放送禁止映像大全

放送禁止映像のカタログ的な本。本数だけは収録されているが、どれも表面をなぞっただけで深みがない。文章も今ひとつで一読してわかりにくい箇所が散見される。とはいえ、こういったカタログ的な本は少ないので貴重ではある。
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浜野喬士, エコ・テロリズム 過激化する環境運動とアメリカの内なるテロ

日本ではただの過激派団体としてしか報道されない過激な環境保護・動物愛護団体を読み解いた本。グリーンピース、シー・シェパード、アース・ファースト! といった主要な団体の生い立ちに始まり、その思想史的背景までをも明らかにしてくれる。それらのラディカルな運動の内在論理は単にそれらに閉じたものではなく、米国の根底に流れる市民不服従の思想まで辿ることができるという事実は、米国の考え方を知る上でも役に立つだろう。
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米本和広, カルトの子 心を盗まれた家族

カルトの二世達を追ったドキュメンタリー。ここで取り上げられるのは、オウム真理教、エホバの証人、統一教会、幸福会ヤマギシ会の4例。事例集としては非常に興味深いが、意識してかせずか基本的にアンチ・カルト側からの視点のみなのが少し残念。カルト側の取材が難しいのは理解できるが、向こうの言い分との対比にもう少し踏み込んで欲しかった。
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安藤健二, 封印作品の謎2

封印作品の謎の続編。前作は差別表現により封印されている作品が主だったが、今回はそもそもなぜ封印されているかがわからない作品達を扱う。対象となるのは、キャンディ・キャンディ、ジャングル黒べえ、オバケのQ太郎、サンダーマスクの4本。封印されている原因が、主に著作権がらみのビジネス上のもめ事や関係者間の対立であるのを見ると何ともやりきれない気持ちになってくる。前作同様、真相にたどり着けない残念な部分はあるが、それを除けば良い出来。
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海老原嗣生, 雇用の常識「本当に見えるウソ」

よく世間で語られる雇用に関する俗説を見事に打ち砕いてくれる本。終身雇用の崩壊、正社員の減少と派遣社員への置き換えといった巷で良く語られる論説がいかに怪しいものかがよくわかる。統計のインチキの見抜き方を学びたい向きにもおすすめできる。
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川島博之, 「食糧危機」をあおってはいけない

巷で良く騒がれる食糧危機説の実体を一つ一つ解きほぐしてくれる。「BRICsが世界の穀物を食らいつくす」、「買い負けで魚が手に入らなくなる」、「食料生産は限界に達している」などなど、よく語られる内容のほとんどが、過去にも定期的にブームとなっている (そして予測が大外れしている) 各種の食料危機説と同様に根拠のない煽りだということがよくわかる。また、食料危機説に反論するだけでなく、それらが生まれる背景についても触れているのが面白い。特に、なぜ日本でだけ食糧危機が叫ばれるのかについ...