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中野純, 「闇学」入門

闇を歩くの頃から注目していたが、ついに "闇学" を標榜するまでに昇華させてきた。素朴な闇歩きの楽しさを語るだけではなく、日本人と闇との歴史的な関わりまで深く切り込む内容は素直に脱帽。
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今泉忠明, 危険動物との戦い方マニュアル

明らかに無理めな危険動物との戦い方を大真面目に解説。やや低年齢層向けだが、それだけに子供だましではなく大真面目なつくりが素晴らしい。もちろん大人が読んでも楽しめる。
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FAMA(編集), P3 art and enviroment(翻訳), 柴宜弘(監修), サラエボ旅行案内 史上初の戦場都市ガイド

旅行案内の体裁でサラエボの戦場の現実を紹介した本。紛争中の1994年の出版 (原著は1993年) 。皮肉の効いた解説と力のある写真の組み合わせが見事。
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橘玲, 橘玲の中国私論 世界投資見聞録

中国に乱立する "鬼城" の訪問記に始まり、その鬼城を生むこととなった錬金術の話題を経て、中国史から中国人の自我までを語る。"私論" と付いている通りやや強引な解釈もあるが、一気に読ませる力はある。
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今和泉隆行, みんなの空想地図

空想で地図を創りあげるという贅沢な遊び。色川武大の "ひとり博打" に見られるような箱庭愛を見事に昇華させ、地図の形で結実させてくれた。実在の街の写真イメージを組み合わせ、その街の手触りまでを必死に伝えようという姿勢に頭が下がる。著者が子供の頃から描き続けてきた地図の数々を "パンツを脱いで" 紹介する姿勢も素晴らしい。地図創りの根幹を支えているフィールドワークのノウハウも惜しみなく公開してくれている。大判地図を収録するためのちょっと凝った装丁も実に良い。
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中村淳彦, 日本の風俗嬢

前作に続き、風俗業界を扱ったドキュメンタリ。この業界に関する基礎知識はよくまとまっているので、一冊目として読むには悪くない。統計の少ない分野なので仕方ない部分もあるが、各種の数値の推定はさすがに大雑把すぎるか。
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久住昌之(原作), 谷口ジロー(作画), 孤独のグルメ2

久しぶりの新刊。孤独のグルメ【新装版】との重複はなし。いつの間にかメジャーになってしまった作品。だけど読む。
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ロースおじさん, ロースおじさんのとんかつQ&A その悩み、豚に相談した?

「グーペ」のキャラクターブログ「とんかつ教室」の書籍版。新規ネタは少なめだが、コレクターグッズとしては買い。
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tugeneko, 彼とカレット。 (2)

彼とカレット。の続編。前巻に引き続きワンパターンなのだけれど、それだけに安心して気楽に読める。
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榎本俊二, ムーたち (2)

ムーたちの続編。相変わらずの不条理さ。斎藤環の解説もなかなか。