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押切蓮介, ピコピコ少年SUPER

無印、TURBOときて、今作はSUPER。ゲームのネタが減ってきているのがやや残念ではあるが、バカ青春マンガとしては申し分ない。
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加藤則芳, ロングトレイルという冒険 「歩く旅」こそぼくの人生

日本の登山で主流のピークハントではなく、長距離縦走を主目的とするロングトレイルの提唱。トレイルランニングやウルトラライトハイキングとはまた異なり、速度や軽装を主目的とせず、自然との触れ合いを重視するスタイル。本書の柱となっているのが米国のアパラチアン・トレイル縦走の半年間を綴った手記。単なる体験記に止まらず、その背景文化まで掘り下げているのが素晴らしい。所々親米が過ぎる様に感じるが、この体験が大きく影響しているのだろう。
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岡田好弘(作), 神谷圭介(絵/文), あたらしいみかんのむきかた

タイトルそのままの本だが、実におバカで良い (褒め言葉) 。もはやみかんを剥くというレベルを超え、芸術の域にまで昇華している。
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峰なゆか, 犬山紙子, 恋愛カースト

アラサーちゃんの峰なゆかとブロガーの犬山紙子の対談。女性の "モテ" と "非モテ" をテーマにした対談なのだが、さすがにこの二人らしくぶっちゃけたところが良い。
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森ヨシユキ, アダルトビデオ「裏」の世界

アダルトビデオの世界の特に制作や流通側の裏話。最近はAV女優側に焦点を当てた本が増えているが、制作・流通に絞ったところが特徴的。週刊誌的な内容が多いので信憑性には注意する必要があるが、昨今のアダルトビデオ配信サイトの資本関係等を知るきっかけには良い本。
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長谷川亮一, 地図から消えた島々 幻の日本領と南洋探検家たち

過去の地図に掲載されていたものの、現在の地図からは削除されている島々 (その多くはいわゆる疑存島) の物語。疑存島の発生するプロセスが実に興味深い。国家の都合や防諜の都合などによるものはほとんどなく、アホウドリやグアノによる一攫千金を狙う山師達の化かし合いの結果として生まれてしまったものが大半。全体として、淡々と事実を重ねていくスタイルなので、心躍る冒険譚を期待すると少々裏切られるかもしれない。
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例のプール研究会(編・著), 例のプール

完全に出オチなのだけれど、単行本にまとめてしまおうという勢いは評価できる。内容はスカスカであまり読むところもないので、ネタ本としてどうぞ。
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寄藤文平, ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン

大人たばこ養成講座で有名な寄藤文平によるラクガキ指南。絵心のない人間にはラクガキと言ってもレベルが高すぎる気もするが、読み物としては上々。
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吉長成恭(編), 中川重年(編), 関根秀樹(編), 焚き火大全

アウトドア本は数あれど、焚き火というものをここまで掘り下げた本はまさに空前絶後。単なるノウハウ本の粋を超えて、文化や風俗の視点からも評価できるまでに昇華している。周辺情報も充実しており、焚き付けの集め方から焚き火を利用した調理、焚き火を取り上げた芸術作品、世界の焚き火事情まで隙がない。
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藤岡利充, 泡沫候補 彼らはなぜ立候補するのか

2014年に毎日映画コンクールのドキュメンタリー映画賞を受賞した映画、立候補の舞台裏を綴ったもの。映画を観ていなくても楽しめる。扱っているのは、マック赤坂、羽柴誠三秀吉、外山恒一といった、ネットでも有名な画になる面々が中心。泡沫候補一般のルポタージュを期待して読むと肩すかしを食らうかもしれない。