subculture

book

なかむらるみ(絵・文), おじさん図鑑

町中の "おじさん" を観察し、イラストで紹介する企画本。 一部のコラムを除き、あくまで外見的な観察のみで中身にまで踏み込んでいないので、話半分で。軽い読み物としては上々の出来。
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丸山学, 先祖を千年、遡る 名字・戸籍・墓・家紋でわかるあなたのルーツ

静かなブームとなっている家系図作成の入門書。 新書ということもあってほんのさわりだけだが、読み物としてはなかなか面白い。各種史料や現地状況の調べ方など、調査を疑似体験しているような気分になってくる。現代の戸籍調査の具体的な方法などがもう少し細かく補足されているとなお親切だったか。
book

石井光太, ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死

在日外国人にスポットを当てたルポタージュ。 著者が過去に海外の貧困をテーマに掲げたノンフィクションを書いていたのと関係するのかもしれないが、在日外国人一般ではなく貧困層を選択的に取材している様に感じる。それらを週刊誌的な記事と割りきって眺めるのには良い。
book

佐谷恭, パクチーハウス東京, みんなで作るパクチー料理

パクチーハウス東京のレシピ本。もちろんすべてのレシピがパクチーを使ったもの。 パクチー料理で一番問題となるのがやはりパクチーの入手なのだが、パクチーの種子を配布するパクチー銀行といったプロジェクトも始められており至れり尽くせり。
book

久保象(文), ホリユウスケ(漫画), ドラッグの教科書

表題だけ見るとドラッグ全般を扱った本に見えるが、実際は大麻中心。著者が大麻推進派である以上、大麻の良いことしか書かれていないので、教科書と呼ぶには若干心許ない。 しかしながら、随筆的な読み物としては十分に楽しめる。挿絵代わりのホリユウスケの漫画、"彼女はジャンキー" もなかなか。
movie

テッド

話題作を観に行くのは悔しいが、この作品テッドは大当たり。 強いて難をあげるなら、アメリカ文化を共有していないために笑えない箇所が多いくらい。フラッシュ・ゴードンあたりが限界か。字幕は相当な意訳でごまかしていたが、よくここまで仕上げたものだと思う。星一徹やくまモンまで出てきたのにはさすがに苦笑したが。
book

荒俣宏(監修), アラマタ大事典

分類としては児童書になるのだろうが、大人が読んでも十分に楽しめる。 取り上げられている項目は相当な偏りがあるが、それが本書の味。小学生男子が食い付くネタという意味では一貫性がある。記述は概ね妥当だが、娯楽性を重視してか、ややオカルト系に肯定的な記述が目立つのだけは気になる。
comic

押切 蓮介, ハイスコアガール (1) (2) (3)

ピコピコ少年の押切蓮介が連載を持って人気を博しているというので読んでみたが、これが大当たり。 相変わらず主人公はゲーム馬鹿のダメ少年なのだけれど、それが共感できる理由。特に90年代の格闘ゲーム全盛期に学生時代を過ごした人間にとっては小ネタのひとつひとつが突き刺さる。ラブコメ要素もおまけにとどまらず、ゲームとシンクロしてなかなかニクい。
comic

泉昌之, 食の軍師 (2)

食の軍師の続編は唐突に旅グルメマンガに。掲載誌が変わった影響か。 従来のディテールにこだわり抜く面白さは少し後ろに引っ込んでしまったが、ご当地グルメの紹介や地元客との微妙なふれあいも面白い。
book

大崎裕史, 日本ラーメン秘史

秘史というほど秘密の内容が含まれているわけではないが、ラーメンの (短い) 歴史を俯瞰するには良い本。 あくまで広く浅くの新書なので、話のネタ程度に。