齋藤孝, 50歳からの孤独入門

人生の下り坂を意識せざるを得ない50歳の生き方指南。特にきちんとした会社員を務めてきた人は自分のプライドやアイデンティティとの折り合いをつけながら生きる術を考えなければいけないのだと思う。

人生のゲームオーバーのときが見えてきた頃のお金との付き合い方の話には感じ入るものがある。本書の述べる

死んだときに100億円持っていても1億円持っていても変わらない。

「50歳になったときの預金通帳が、あなたのこれまでの人生の通知表です」

はいずれも一つの真実ではあると思う。世の中のマネー本にはまるで永遠に生きることを前提にしてお金を積み上げ続けることを良しとするようなものもあるが、50歳ともなると死ぬまでに使いきれるかを考えなければいけなくなる。それでもその年代での資産は一つの成功の指標ではあり、この後の大逆転はまずない。

また、50歳を過ぎて先が見えると執着がなくなり本を捨てられるようになるとの論にはまだまだピンとこない。50歳になる頃にその境地に辿り着ける気もしない。

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