溝手康史, 登山者ための法律入門 山の法的トラブルを回避する 加害者・被害者にならないために

そもそもの大原則として、日本中の山には必ず土地所有者がおり、登山の際には他人の土地を登ることが避けられない。そのため建前としては登山には土地の所有者の同意が必要となるが、現実にはほとんどの登山者が土地所有者の了解を得ることはなく、登山を黙認しているものとみなされてきた。土地所有者が積極的に許可を出していない以上、登山道の管理者もあいまいなところが多く、それが事故が起きた場合などの混乱を招いていた。

本書はそんな登山の世界の法律の現状に踏み込んでいく。もちろん判例や文献が非常に少ない分野ゆえ法的な位置づけが不明という結論になる箇所が多々あるが、それでも現状を知るだけでも価値がある。

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