西村晋(著), 井上純一(イラスト), 中国共産党 世界最強の組織 1億党員の入党・教育から活動まで

中国共産党と聞くと党大会のニュースで見る党中央ばかりが思い浮かぶが、それは中国共産党の頂点の部分に過ぎない。日本の報道によくある中国共産党の組織図も最上層部のみに過ぎず、実際には1億人に迫る一般党員が何層もの階層を形成して中国共産党を支えている。これだけの巨大組織をトップダウンだけで動かすのは不可能であり、ビジョンを共有して人の和 (“人和” は孫氏にも出てくる言葉であり中国の組織にも馴染みが深い) を成す必要がある。この部分を担う仕組みが中国共産党には内蔵されており、党中央の決定を上意下達で実行するだけではない、ボトムアップの仕組みを兼ね備えた強い組織を作っている。

本書はこの中国共産党の末端の部分、地域コミュニティや職場に設置される基層党組織などの実態を扱っている。これらは今まで日本語で読める書籍ではあまり語られてこなかった内容で、中国内陸の大学で9年に渡り外国人教師を務めてきた筆者ならではといえる。中国共産党の実態を正しく理解するためには必須の一冊。

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