book 竹本健治, フォア・フォーズの素数 ミステリあり、ホラーあり、SFありのノンジャンルな短編集。「ボクの死んだ宇宙」や「熱病のような消失」などの放り投げられたような作品はよく理解できなかったが、表題作の「フォア・フォーズの素数」はおすすめできる。 2006-11-04 book
book サイモン・シン, 青木薫(訳), フェルマーの最終定理 一時世間をにぎわせたフェルマーの最終定理。その当時の報道のほとんどはアンドリュー・ワイルズの業績に触れたのみであったが、実際にはそこに至るまでに多くの数学者たちの3世紀に渡る苦闘があった。谷山=志村予想やフライの楕円方程式からフェルマーの最終定理に至るまでの流れがよく整理されており、一気に読ませる。また一般書だからといって数学の論理から逃げることなく、それでいて数学の専門家以外にも理解させる構成は見事としか言いようがない。おすすめ。 2006-11-02 book
movie 明日へのチケット 今日は一日だけ夏休みをとることにした。プレーオフと日本シリーズのためにわざと夏休みをとらずに温存していたのだが、マリーンズがレギュラーシーズンで敗退したので宙に浮いていたのだ。そんなわけで映画を観に行く。渋谷シネ・アミューズで上映中の明日へのチケット。ローマへ向かう一本の列車の中で起こる三組の物語を、エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチの三監督が描く。公式ページではオムニバスではなく共同長編とされており、三つのエピソードは、ほぼ全行程を同乗するアルバニア人... 2006-10-30 movie
book 杉山隆男 とをまとめ読み。膨大な取材を元に、ミクロな視点から自衛隊を見つめるスタイルは、近頃氾濫している机の上だけの憲法改正論や自衛隊論とは一線を画した迫力がある。仮想敵国がソビエトだったりとさすがに記述が古くなっている部分もあるが、自衛隊の本質は変わっていないと感じる。特に、自衛隊の微妙な位置付けは、本書の書かれた10年前から進歩がないように思う。 2006-10-28 book
product 超整理手帳 例年 (2003年, 2004年, 2005年) 購入している超整理手帳を購入しようか迷っている。というのも、今年に入ってからスケジュール管理を職場のサイボウズで行うようになったので、紙の手帳の利用頻度が大きく落ちているのだ。職場のサイボウズにはノートPCがないとアクセスできない (職場にはVPNを経由しないと繋げないので通常の携帯電話等からのアクセスは難しい) という大きな欠点があるのだが、チーム内でスケジュール帳を共有する必要があるので使わざるを得ない。現状は仕事関係はサ... 2006-10-25 product
book 松永和紀, 食卓の安全学 「食品報道」のウソを見破る 著者の松永氏は、農学で修士号を取得した後、新聞記者を経て科学ライターという経歴。さすがに専門の農学の知識は深く、参考になる。また新聞記者の経歴を生かしてか、多くのページがメディアリテラシーの話に割かれている。食品報道だからといって特別なわけではなく、ジャーナリズムを正しく利用することが重要であるのは他の報道と変わらない。 2006-10-24 book
book 色川武大, 喰いたい放題 なぜか読み逃していた色川武大先生の食エッセイ。晩年の色川先生は肥満気味であり主治医の先生にも痩せるように言われているのだが、それでいて屁理屈をつけながらも喰いたい放題となるところが実にユーモラス。また、2〜30年前の東京の食い物屋の描写が実に良い。自分は懐古主義ではないが、それでも当時の個性的な食い物屋の数々には心惹かれる。そのうちのいくつが、いまだに残っているのだろう。 2006-10-22 book
diary 電気料金の支払い いつの間にか、東京電力の支払いにクレジットカードが使えるようになっていた。カードで払うとポイントが貯まるのだが、口座振替は割引があるわけで、悩ましい。私の現在の電気料金と還元率を考えるとカード払いでも口座振替でもあまり差がないが、ある程度電気料金の高い家庭だと、カード払いの方が得になるだろう。その辺に押されて、口座振替の割引額が上がることに期待する。 2006-10-21 diary
book 中谷内一也, リスクのモノサシ 安全・安心生活はありうるか リスクをはかるには、危険か安全かの二分法ではなく、統計に基づくリスク評価が重要というお話。年間死亡率に基づく標準化されたリスク比較セットをモノサシとして使用するべきという考え方は合理的に思える。 2006-10-20 book
book 須田慎一郎, 下流喰い 消費者金融の実態 流行のキーワードの入った題名にあざとさを感じながら手に取ったが、これが大当たり。消費者金融の現場の問題点のみならず、消費者と金融庁の確執や銀行をも巻き込んだ業界再編など、高い視点からの解説も豊富。また、90年代以降の消費者金融の急成長から、最近のアイフルの営業停止、そしてグレーゾーン金利まで、最新の状況にも触れられているのもうれしい。この分野の一冊目としてもおすすめできる内容。 2006-10-18 book