fukumoto

book

殊能将之, 鏡の中は日曜日

時を越えて何重にも入り組んだ構成と、それを生かしたトリックが見事。ミステリファンからはアンフェアという声が上がるのも理解できるが、丹念に読み返すと許容範囲に思える。
movie

全日本コール選手権2 with ピエール瀧

全日本コール選手権の続編。フォーマットは前回と同じ。解説はピエール瀧に代わったが、みうらじゅんとはまた違った味が出て面白い。2回目となると洗練されてしまい勢いが失われたきらいもあるが、水準以上の面白さ。
book

橘由歩, 全国ごちそう調味料 ご当地の絶品でご飯が進む! お酒が旨い!

日本全国から集めた69種の調味料カタログ。お取り寄せするようなややお高めのものが中心。カタログだけではなく、それぞれの調味料に簡単なレシピが付いているのも嬉しい。
book

矢沢永吉, 成りあがり How to be BIG 矢沢永吉激論集

アー・ユー・ハッピー?を読んで気になって20年ぶりに再読。やはり矢沢節は読んでいて気持ちが良い。
book

ゲーリー・S・ベッカー(著), リチャード・A・ポズナー(著), 鞍谷雅敏(訳), 遠藤幸彦(訳), ベッカー教授、ポズナー判事のブログで学ぶ経済学

The Becker-Posner Blogのより抜きを翻訳したもの。後半にはベッカー教授のBusinessWeek誌の連載も収録。Blogは双方がやや遠慮しているせいもあるのか、激しい討論というよりはやや落ち着いた議論となっている。率直な深い議論が行われているのはむしろ後半のベッカー教授の単著の部分。こちらは視点も論理展開もなるほどとうならせるものが多い。
movie

全日本コール選手権 with みうらじゅん

飲み会のコールを競おうというバカ企画。明らかに地上波放送では無理な内容でDVDのみ。内容はそのままのストレートなものだが、勢いだけは伝わってくる。みうらじゅんの適当な解説も実に良い。
book

ピエール・バイヤール(著), 大浦康介(訳), 読んでいない本について堂々と語る方法

本来は読んでいなければならないはずの本を読んでいないということを半ば自虐的ながらも肯定的に捉え、その上でその本について語るにはどうするべきかということを論じた本。そもそもある本を読んだとはどういうことなのかという根源的な問題まで改めて考えさせられる良書。おすすめ。
comic

鈴木みそ, ナナのリテラシー (1)

リテラシーというよりはコンサルタント的なお話。おそらく、"銭" の後継作品という位置付け。1巻目のテーマは出版。構造的に衰退産業となっている出版業、特にマンガの世界のリアルなお金事情を描いてしまうあたりはさすが鈴木みそ。どこまでがノンフィクションでどこからがフィクションなのかを掴ませないところも見事。
book

アンドリュー・パーカー(著), 渡辺政隆(訳), 今西康子(訳), 眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く

カンブリア爆発の原因は眼の誕生にあったとする説。聞いてしまえば当たり前に思えるが、そこがコロンブスの卵と言えるところだろう。その当たり前の結論に辿り着くまで、少しづつ外堀を埋めていくような構成が見事。上質の推理小説を読んでいるような印象を覚える。翻訳の質もよく、一気に読みきってしまった。おすすめ。
book

みうらじゅん, さよなら私

みうらじゅんらしいユルい人生論。共感できる部分が多く憧れもするが、おそらく自分はここまで達観できないだろうとも思う。