book 星新一, 天国からの道 & ふしぎな夢 今まで、単行本から漏れていた作品を集めたを再編して文庫化したもの。当然、文庫初収録の作品ばかり。初期の作品や子供向けの作品などが中心のため最盛期のショートショートを期待してはいけないが、それでも星新一作品がまた読めるのは信者にとってはうれしい。 2005-09-25 book
book 溝上憲文, 超・学歴社会 採用にあたって学歴不問と明言する企業も多いわけだが、それがタテマエであることは多くの人が勘付いていることだと思う。そんな現状をとらえ、実際にはまだまだ学歴信仰が根強く残っていることを示した本。具体的にどうあるべきかという提案や、将来学歴の扱いがどう変化していくかについてはほとんど触れていない。あくまでも現在、学歴は一定の地位を保っているという重い事実を示すだけである。大学進学を控えた高校生あたりにぜひ読んでもらいたい本。人事関係者のインタビューはソースもわからずどこまで信頼し... 2005-09-05 book
book 松井浩, 打撃の神髄 榎本喜八伝 マリーンズ (当時はオリオンズ) の歴史を追っていくと必ずその名前に当たる大打者、榎本喜八。しかし、私が生まれたときには既に引退していたため、残念ながら生でその打撃を観たことはない。そのため、私の中での榎本喜八のイメージは、沢木耕太郎の "さらば宝石" (これは本人へのインタビューができず周辺取材をまとめたもの) での陰のある雰囲気や、各所から伝え聞く、試合前に座禅を組むといった奇行の印象ばかりが先行していた。本書はその榎本喜八本人へのインタビューに成功し、その野球人生を見事... 2005-08-30 book
book 富澤豊, 図解 自分のポジショニングのみつけ方 我々は普段から職場やサークルなどで、無意識に他の人とキャラがかぶらない様に行動しているわけだが、それを理論立てしたものがポジショニングマップ。ただし、例題として用いられているのが、七人の侍、プロ野球、サッカー、ショムニ、太陽に吼えろ、と、ちょっと偏っているのはいかがなものかと。これらの知識がない人へのフォローは一切ないので、そういった人々には例題がまったく理解できないのでは。私はスポーツ関係は非常によく理解できたが、テレビドラマ関係はまったく理解できず読み飛ばすしかなかった。... 2005-08-22 book
book 倉田真由美, 山崎元, ダメだ!この会社 わが社も他社も丸裸 共著の体裁になっているが、メインは山崎さんの方。くらたまファンの方には物足りないかもしれない。ダメ会社を身も蓋もなく斬りまくる。実に痛快。就職活動中の学生さんに是非読んでもらいたい。事例は金融業界中心だが、他の業界にも当てはまる処世術やノウハウも盛りだくさん。もちろん、今の職場を見つめ直したい向きにもお勧め。 2005-08-18 book
book スタジオダンク, サッカーでメシが食えるか? サッカーのお仕事大紹介 サッカーに関連した仕事を集めた本。Jリーガーはもちろんのこと、マスコミ、チームのフロント、ターフキーパー、果てはグッズショップの店員からホイッスル職人まで、サッカーに関する多くの職業を取り上げている。単なる夢としてのお話ではなく、現実的な年収や雇用形態、その仕事に就くまでの道まできちんと取材しているのは素晴らしい。条件面だけを見ると、厳しい仕事が多いのも事実。正社員ではない、単年契約や派遣契約の仕事も多い。収入面を見ても、ヘタをするとフリーター程度しか稼げない仕事もある。正直... 2005-08-12 book
book 佐藤和歌子, 間取りの手帖 最近引っ越しを検討しており、間取り図を眺めていることが多いので、うっかり購入。ただヘンな間取り図を集めて笑うだけの本なのだが、面白い。引っ越し先の選定には全く役に立たないが。値段の割にちょっとボリューム不足な感があるのでそこだけは残念。 2005-08-08 book
book 村上宣寛, 「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た まずは、定番の血液型人間学批判とバーナム効果のお話から。この辺はあまり新しいことではないが、わざわざこれを載せているのは、多くの心理テストが血液型人間学と同じレベルだということを示していると思われる。その槍玉に挙げられる心理テストは、ロールシャッハテスト、YG (矢田部ギルフォード性格検査) 、内田クレペリン検査といった定評あるもの。YGは、自分も就職活動中に受けたことがあり、その批判は特に興味深い。YGについてはデータの捏造、根拠のない分類、再標準化を行わない質問項目の入れ... 2005-08-07 book
book 渡辺仁, 起業バカ 近頃の起業ブームの中、その影の部分を、実例を交えて解説。著者自身のものも含めて、多数の起業失敗事例がおさめられている。起業はこういった事例を知ってなお燃えてくる様なタイプでないとつとまらないのかも、と思う。特に、フランチャイズ参加の失敗事例が興味深い。脱サラ後の独立の選択肢としてフランチャイズへの参加はよく挙げられる。しかし、その実体は全面的に本部が有利な契約内容や杜撰な売上予想など多くの問題を抱えている (すべてのフランチャイズがそうだとは思わないが) 。ところで、本書は一... 2005-07-31 book