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堤未果, ルポ 貧困大国アメリカ II

ルポ 貧困大国アメリカの続編。 今回は、学資ローンによる借金地獄、社会保証の崩壊による高齢者の転落、借金漬けにされる囚人たちなどが新たに取り上げられる。前巻に引き続き、医療改革が一向に進まない理由についても語られる。どれも近い将来に日本が同じ道を辿りかねないものである。
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田中慎弥, 孤独論 逃げよ、生きよ

15年間の引きこもり生活の後に小説家としてデビューした著者が、その間に向き合っていた孤独を論じる。 外圧による思考停止 (これを著者は奴隷状態と呼んでいる) に陥らないため、意識的にいまいる場所から逃げ、冷静な頭で能動的に将来のことを考えることが必要。この過程で、孤独と向き合い、不安に耐え、思考を強化することは避けられない。
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九井諒子, ダンジョン飯 (8)

前巻まで少しシリアスな展開が続いていたが、チェンジリングのおかげで少し場がなごんだ。ユーモアあふれる料理も復活。
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田村正之, しぶとい分散投資術 世界金融危機でわかった!

資産の分散、購入時期の分散、長期、低コストという投資の大原則は、金融危機にも強いという、当たり前といえば当たり前の話。これらの大原則は退屈なだけに守り続けるのは難しいものだが、今一度その有効性を再確認させてくれる。 資産の分散という意味では、日本株、国内債券、外国株、外国債券の4資産で定期的にもしくは乖離度合いが大きくなったときにリバランスする手法が効果的であることが示されている。
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H坂, 竹書房で一番麻雀が強い男が明かすセット麻雀必勝法

最近の麻雀本はガチ戦術本ばかりなので、こういった柔らかめのタイトルをみるとホッとする。 行きつけの雀荘のガン牌の写真を撮って記憶する、相手の傷キズを記録する、強い人は誘わない、など、セコいと言えばセコいが実践的なテクニックが盛りだくさん。
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榎本篤史, すごい立地戦略 街は、ビジネスヒントの宝庫だった

普段あまり気にかけない店舗の立地だが、少し深堀りするとさまざまなビジネスの要素を含んでいることがよく分かる。入りやすさを決める人間心理を考慮して立地を選ぶのは当然のこととして、コンビニなどのフランチャイズでは立地戦略そのものがブランディングに大きな影響を与えている。一方、強力な集客力のある店舗や隙間産業では立地戦略に必ずしもこだわらないのも面白いところ。
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パオロ・マッツァリーノ, エラい人にはウソがある 論語好きの孔子知らず

神格化されている孔子の実像に迫ろうという試み。文章はいつもの軽いノリだが、文献調査もしっかりしており内容はマトモ。 そもそも孔子の生涯は謎な部分が多く、有名なエピソードも裏付けがないものが多い。それでも史料を追っていくと、正式に礼法を学んだこともない一介のマナー講師にも関わらず礼法による平和的天下統一を目指した変わり者という実像が見えてくる。 論語を用いた道徳教育へのツッコミも頷けるところが多い。美化されない等身大の孔子の姿と論語の原典をそのまま受け入れることで学べることは多...
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荻原博子, 隠れ貧困 中流以上でも破綻する危ない家計

タイトルにもなっている「隠れ貧困」の定義がはっきりしない。本文から推定するに、収入が人並み以上にもあるにもかかわらず貯蓄ができていない人々を指すようだが、閾値が不明。定義できていない以上、当然データを用いた議論はなく、実在が不明な「隠れ貧困」の事例やQ&Aだけが続く。
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伊瀬勝良(原作), 横田卓馬(漫画), すべての人類を破壊する。それらは再生できない。 (1) (2)

まさかのM:tGマンガ。しかも、時代がエクソダス発売前後の1998年。現在30代中盤から後半あたりの男性を狙い撃ちしたような企画。 ストーリーはお手本のようなボーイミーツガールなラブコメだが、それがいい。肝心のM:tGの描写がやや淡白ではあるが、ガチの戦略を学ぶようなマンガでもないのでこれでいい。対人メタに寛容なところなど、当時のM:tGの空気感がよく出ているのもいい。 タイトルを見て、当時のルールだと "埋葬する" では、と思って調べたら、ウェザーライトですでに廃語になって...
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藤野英人, 投資レジェンドが教える ヤバい会社

ひふみ投信のファンドマネジャーによる投資ネタ本。経験則が中心でエビデンスに乏しい。一部、『社名に漢字が入っていない会社に投資したほうが成功確率は高い 』 や『本社所在地が千代田区・中央区の「帝都銘柄」は儲かりにくい 』 といったアノマリーには過去10年の平均騰落率が挙げられているが、因果関係や生存者バイアスの有無など不明な点が多い。