book 仁藤夢乃, 女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち JKお散歩やJKリフレの現場で働く女子高生へのインタビューを柱に据えたドキュメンタリ。インタビュー自体は非常に興味深く読ませる内容だが、女子高生に肩入れしすぎるあまりに真偽が不明な話を鵜呑みにしていたり、後半の議論がほぼインタビュー結果のみに頼ったものであるのがやや残念。 2015-09-13 book
book 原田実, 江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統 著者はASIOSの中の人。江戸しぐさの矛盾や嘘を暴くだけにとどまらず、それが生まれた背景まできちんと踏み込む姿勢が良い。ところどころに独善的な推理が見られるところがやや難か。 2015-09-12 book
book ロースおじさん, ロースおじさんのとんかつQ&A その悩み、豚に相談した? 「グーペ」のキャラクターブログ「とんかつ教室」の書籍版。新規ネタは少なめだが、コレクターグッズとしては買い。 2015-09-11 book
comic 岡本健太郎, 山賊ダイアリー (3) 前巻同様、淡々とした猟師生活が綴られるだけなのだが、これが実に面白い。ネタの面白さに加えて、生き物へのリスペクトや遵法精神の高さなどが端々から感じられるのも一因か。 2015-09-09 comic
book 網野善彦, 古文書返却の旅 戦後史学史の一齣 東海区水産研究所月島分室で蒐集していた全国各地の漁村の古文書を返却する旅をテーマにしたエッセイ。その多くが (著者の責任でないものもあるたとはいえ) 借用期間を過ぎているもののため、懺悔の旅となるのだが、それでも関係者の温情に助けられる様子が描かれている。史学のフィールドワークの現場を知る上でも非常に興味深い一冊。 2015-09-08 book
book 福地誠, 「牌効率」入門ドリル76 初心者向けの牌効率本。4枚麻雀から始まり、徐々にステップアップしていく構成。地味ながら良書で、中上級者が基礎を見直す上でも役に立つだろう。冒頭と巻末には桐島いつみのマンガもあるがやや大人し目。こちらはもう少し毒があっても良かったか。 2015-09-06 book
book 西村賢太, 小銭をかぞえる いつも通りの私小説。今回は同棲中の女性とのエピソードが中心。毎回読む度に嫌な気分になるのだが、それでも次々と読んでしまうのはなぜだろう。 2015-09-05 book
book ビートたけし, 達人に訊け! ビートたけしと各界の第一人者との対談集。ゲストは多くの分野に渡っているが、インタビュアーとしてのビートたけしは素晴らしい仕事を見せている。所々にユーモアを交えながらも茶化すことなく、専門家へのリスペクトが感じられるのが良い。 2015-09-04 book
book 中川基, 本当にコワい? 食べものの正体 前著のニセモノ食品の正体がなかなかの良書だったのでこちらも。前作同様、中立を意識した論考で好感が持てる。紙幅の都合もあってか各項の情報はやや浅目な点は注意が必要。自分で調べ物をする前提で読むのがおすすめ。 2015-09-03 book
book 西牟田靖, 本で床は抜けるのか 最初は "本で床は抜けるのか" という素朴な疑問から出発したドキュメンタリが、いつの間にか蔵書を巡る長い旅へ。特に結論や増え続ける蔵書への決定打が出るわけではないが、蔵書の扱いに困っている人間ならば共感を持って読めるのは間違いない。終盤は本論から外れた著者の家庭の事情が強く出る構成で、好みが分かれるところかもしれない。 2015-08-30 book