book

book

パトリック・ファーガン(著), 上原裕美子(訳), #HOOKED 消費者心理学者が解き明かす「つい、買ってしまった。」の裏にあるマーケティングの技術

マーケティング本だが、最近の脳科学の成果を取り入れているのがミソ。感情的で不合理で限られた認知能力しか持たない人間の脳を前提にすると、今までのマーケティングのあり方が大きく変わってくる。すなわち、プリミティブで感情に訴えかけるメッセージをサプライズと共に与え、自分ごとと思わせる必要がある。この本の表紙も感情をわしづかみにする子猫の画像と意外性のある色使いでデザインされているのが見事。
book

浅田次郎, ハッピー・リタイアメント

天下りをテーマにした娯楽小説。天下り官僚の生態をユーモアたっぷりに描くところはさすが。堅物の自衛官との対比も良い。オチも秀逸。
comic

服部昇大, 邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん (7)

表紙はまさかの池ちゃん。男性キャラでは部長以来の大抜擢となるが、一時ネットを騒然とさせただけあって妥当な人選だろう。描き下ろしも池ちゃんで、まさに池ちゃんのための巻と言える。
book

鈴木大介, 老人喰い 高齢者を狙う詐欺の正体

振り込め詐欺の現場の密着ルポ。描写が幾分物語的に過ぎるとは思うが、妙にリアリティがある。高齢者を狙う特殊詐欺犯罪犯が自身を正当化し加担する若者たちを洗脳する論理が興味深い。金を持っているが使わない老人たちは「若い世代の敵」であり「日本のガン」であり、彼らから金を奪うことは正義であるという理屈だ。荒唐無稽な理屈ではあるが、頑張っても経済的に報われない若者には刺さるところがあるのだろう。
book

審判メカニクスハンドブック(第5版)

ISBNがついておらず、全日本野球協会から購入するか中古を入手する必要がある。私はメルカリで購入した。送料込みで600円。内容はだいぶ玄人向きで、基本的な用語の解説もない。"ゴーアウト" などの基礎的な語はおろか、"メカニクス" の意味するところもきちんとした説明がない。またこの手の本に必須の索引もないので、本当にわかっている人だけが読む想定なのだろう。それでも類書がまったくない唯一無二の本なので、真剣に審判の腕を磨きたい人には必須の一冊となる。野球審判の基本は二人制にあり、...
book

川崎悟司, カメの甲羅はあばら骨 人体で表す動物図鑑

著者は古世界の住人で有名な川崎悟司。人間の体の各部を様々な生き物に当てはめてイラスト化したもの。写実的でキモかわいいイラストがいい味を出している。
comic

施川ユウキ, 鬱ごはん (4)

相変わらず鬱々とした展開だが読み続けてしまう魅力がある。クーポンメールによるタダメシ、コロナ禍でのフードデリバリーのバイトなど、プロレタリア文学のような趣すらある。
book

冨田和成, プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか? その投資法と思想の本質

一般人にはあまり馴染みのないプライベートバンクのお話。プライベートバンクは顧客の突飛な要望にも応えるカスタムメイドが売りだが、当然預かり資産によりプライベートバンカー1人が扱う顧客数が変わってくる。100万ドル以上の富裕層で55人、300万ドル以上の超富裕層で21人といったところが相場らしい (著者の留学時代の資料が元ネタとのことなので、今ではもう少し相場が上がっていると思う)。主要なプライベートバンクの顧客管理プロセスが興味深い。多少の差はあれど、いずれも顧客の人生の究極の...
comic

大石 浩二, トマトイプーのリコピン (5)

一時期は単行本の刊行が止まっており色々と危ぶまれたが、再び安定してきたようで嬉しい。今回は三途川渉先生のインタビューや肛門のデーモンも完全収録。わかってらっしゃる。
book

水木楊, 人生後半戦のポートフォリオ「時間貧乏」からの脱出

そろそろ自分も人生の残り時間を意識するような年齢になってしまった。幸いにしてそれなりに生活に困らないだけの基盤は整っている以上、最も希少なリソースはやはり時間である。本書はカネ、モノ、時間の3つの軸でライフスタイルを見直そうという試みている。計算式は年収をどのようにカネ (金融商品) とモノに振り分けたかというフローベースのものであるので、人によってはストックベースに修正して考えたほうが良いかもしれない。いずれにせよ、今まで自由時間というものを意識してこなかった人には考える良...