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小島庸平, サラ金の歴史 消費者金融と日本社会

戦前から現代にいたるまでのサラ金や消費者金融の歴史を辿ることで、金融技術の発展やサラリーマンの実態、ひいては日本の経済史までもが見えてくる。 銀行などの金融機関から金を借りたくとも借りられない人々向けの高利貸の歴史は長く、戦前は個人間の資金貸借が盛んに行われていた。これがサラ金の源流と言える。とはいえその実態は素人高利貸に過ぎず、現代のサラ金に直接繋がる勢力が生まれるのは、戦後の団地金融を待たねばならなかった。 その団地金融の代表格が1960年代から1970年代にかけて消費者...
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飯山陽, イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観

イスラム教は神の言葉を書き留めたコーランや預言者ムハマンドの言行録であるハディースといった啓示に従うのがその本義である。ところが、発祥以来1400年間のイスラム1.0は啓示の知識を法学者が独占することで、イスラム法と啓示の乖離を許容しながらも現実と折り合いをつけ、社会の安定に努めてきた。しかしながら、インターネットを通じて啓示テキストに簡単にアクセスできるようになると、原理主義的なイスラム2.0が台頭してくるようになった。このイスラム2.0の最も先鋭的な姿がジハード主義者であ...
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橘玲, 働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる

日本人の働き方が、日本型雇用 (働き方1.0) からグローバルスタンダード (働き方2.0) を経て、ギグエコノミー (働き方4.0) に至るという主張。そもそも1.0から2.0への移行に苦労している組織も多いが、ようやく追いつく頃には世界の最先端は4.0に向かっているだろう。 ギグエコノミーとは要するにフリーエージェントやインディペンデント・ワーカーのことで、組織に所属しない働き方を指す。企業側は年金、保険、福利厚生といったコストを削減でき、労働者側は自由度や柔軟性が増すと...
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服部昇大, 邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん (6)

今回は江波先生によるエヴァ回が中心。描き下ろしも江波先生による庵野話。もちろんこのマンガが新劇場版のベタ褒めだけで終わるはずもなく、旧劇時代からの率直な感想が語られるので、リアルタイムで追いかけてきた世代の人間ならきっと共感できる。
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齋藤孝, 50歳からの孤独入門

人生の下り坂を意識せざるを得ない50歳の生き方指南。特にきちんとした会社員を務めてきた人は自分のプライドやアイデンティティとの折り合いをつけながら生きる術を考えなければいけないのだと思う。 人生のゲームオーバーのときが見えてきた頃のお金との付き合い方の話には感じ入るものがある。本書の述べる 死んだときに100億円持っていても1億円持っていても変わらない。 「50歳になったときの預金通帳が、あなたのこれまでの人生の通知表です」 はいずれも一つの真実ではあると思う。世の中のマネー...
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青柳碧人, 赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。

ちょっと色物のミステリ本。赤ずきん、シンデレラ、ヘンゼルとグレーテル、眠れる森の美女、マッチ売りの少女と誰もが知っているおとぎ話を題材としながらも、どの作品もきちんと一ひねりが入っている。特に登場人物の性格はどれも大胆な新解釈を入れている。かなり吹っ飛んだ性格の赤ずきんを名探偵役に据えたのも見事。
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九井諒子, ダンジョン飯 (11)

今回は料理ネタは少なめだが、ライオスの食へのこだわりが問題を解決していく構成はお見事。 だいぶ人間関係が複雑になってきたので新刊が出るたびに既刊を読み返さなければ苦しくなってきた。
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吉本浩二, 定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ (3)

さすがにステーション・バー村田のような大物はそうそう出てこないが、今巻も甘味の成瀬、ダイソー岩倉など粒ぞろい。彼らの決めゴマの恍惚の表情、特にその眼力は吉本先生にしか描けないものだと想う。
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伊瀬勝良(原作), 横田卓馬(漫画), すべての人類を破壊する。それらは再生できない。 (8)

前巻に引き続きラブコメ路線。最初はチョイ役かと思っていた八雲がヒロインにのし上がってきた。店長の見せ場が多めなのも嬉しい。 M:tGの方はポータル三国志とウルザズ・レガシー。プロモもきっちりとそれに合わせて骨砕き/Bone Shredder。
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松田行正, et 128件の記号事件ファイル

様々な記号の成り立ちを追った本。それぞれの記号について時代ごとの変遷を網羅するというとんでもなく面倒な仕事をやってのけた労作。凝った装丁も素晴らしく、本棚に置いておきたくなる一冊。