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Peter Morville(著), Jeffery Callender(著), 浅野紀予(訳), 検索と発見のためのデザイン エクスペリエンスの未来へ

検索に焦点を当てたユーザインタフェース本。デザインを体系的に学べる本ではないが、優れた検索デザインのカタログとしてはなかなか。フルカラーで図版が豊富なのも嬉しい。
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ジャン=ポール・ネリエール(著), デービット・ホン(著), 一般財団法人グローバル人材開発(訳), 世界のグロービッシュ 1500語で通じる驚異の英語術

非ネイティブ向けの英語として提唱されているGlobishの紹介本。原書のに対訳を加えた形なので、これ一冊で原文もそのまま読める。非ネイティブでも制限された英語で十分なコミュニケーションがとれるという主張は良いのだが、類似品のBasic Englishやplain Englishとの差異が分かりにくく、新しいものを作る意義がよく分からない。
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大和田秀樹, ムダヅモ無き改革 (9)

気がついたらシリーズも9巻目。帯によるとシリーズ累計200万部突破とか。一発ネタの読み切りがここまで成長したかと思うと感慨深い。ちょうど解散総選挙のタイミングで鳩山ユキヲ戦が完結。狙ったものか偶然か。獅子の血族編は伏線を大量に残したままの完。次巻からは新章へ。特装版の存在を知らずに通常版を買ってしまった。特装版の付録は不明。
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西原理恵子, できるかな ゴーゴー!

前作から実に5年ぶりの単行本。今回も高須院長とのネタを中心にバンドに挑戦、棺桶づくりなど盛りだくさん。そんな体を張った笑いの合間にきちんと泣かせるネタを入れてくるあたりのバランス感はさすが。
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柳沢有紀夫(編), 値段から世界が見える! 日本よりこんなに安い国、高い国

海外書き人クラブのメンバーが各国の生活を値段の視点から綴ったもの。様々な国で実際に生活している日本人の実感溢れるレポートは読んでいるだけで楽しい。
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山口周, 外資系コンサルのスライド作成術 図解表現23のテクニック

これは、と思うところに付箋を付けながら読み進めていたら、読み終わる頃には付箋だらけになってしまった。決してボリュームのある本ではないが、非常に密度が高い。スライド作成をテーマにしているが、小手先のテクニックに走ることなく、メッセージを伝えるための本質に正面から取り組んでいる。実例も豊富ですとんと腹落ちする。おすすめ。
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山本弘, アリスへの決別

各所で発表した作品をまとめた中短編集。山本弘の趣味丸出しの作品が多いので、ハードSFを期待していると裏切られるかもしれない。そんな中、少し毛色の違うホラー作品の "地獄はここに" はなかなか。
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泉昌之, 食の軍師 (2)

食の軍師の続編は唐突に旅グルメマンガに。掲載誌が変わった影響か。従来のディテールにこだわり抜く面白さは少し後ろに引っ込んでしまったが、ご当地グルメの紹介や地元客との微妙なふれあいも面白い。
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本橋信也(著), 河野達也(著), 鶴見利章(著), 太田洋(監修), NOSQLの基礎知識 ビッグデータを活かすデータベース技術

表題どおりのNOSQLの入門書。NOSQLの思想の背景にあるCAP定理やACID, BASEといった基礎概念からしっかり学べる。主要なNOSQL製品の分類や性の比較まできちんとまとまっており、これ一冊でNOSQLの学習から導入までをしっかりサポートしてくれる。おすすめ。
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ジェームス・M. バーダマン, ふたつのアメリカ史 南部人から見た真実のアメリカ

日本人の習うアメリカ史の多くが南北戦争の戦勝国である北部視点でのもの。この視点を南部のアメリカ連合国に移してみると、全く違った景色が開けてくる。アメリカは決して一枚板などではなく、現在に至っても南北の隔たりが根強く残っていることがよく分かる。