book 松浦健一郎, 司ゆき, ファミコンの驚くべき発想力 限界を突破する技術に学べ ファミコンの仕様紹介が中心で、後半にはファミコンソフト開発の小ネタが少々。著者の略歴を見る限りファミコンでの開発経験はないようなので、上村雅之の著作やネット上の情報を元に執筆しているように見える。 2020-06-07 book
book 佐藤優, 組織の掟 佐藤優による組織論とその中での処世術など。外務省という特殊な組織での経験談がほとんどだが、大企業一般に通じるところもあるだろう。特に、能力の低い人間や、性格に欠陥がある人間を絶対チームに加えないことだ。とんでもない責任が降りかかってくるヤバい話については「聞かないでおく」というのが強力な防御法だ。といった組織のリスク管理については普遍的なものであると感じる。 2020-06-06 book
book 藤野英人, 投資家が「お金」よりも大切にしていること プロの投資家としての考えをまとめたもの。資産運用会社の経営者としての意見も多い。まずは様々な視点からお金持ちを肯定的に捉えていく。日本のヒーローには多くの公務員が含まれる (科学特捜隊、宇宙刑事、水戸黄門など) のに対し、アメリカのヒーローは基本的に民間人でその多くがお金持ちの実業家である (サンダーバード、バットマン、アイアンマン、チャーリーズ・エンジェル) という指摘は (例外を探せば色々と見つかるにせよ) 示唆に富む。その一方で、株式ポートフォリオゲームを用いた金融教育... 2020-06-02 book
book 比嘉一雄(監修), 自重筋トレ100の基本 器具なしでできる (ただし、一部にチューブを使うメニューもある) 部位別の筋トレのアイディア集。今どきはネットでも十分な情報が得られるが、豊富な写真入りの印刷物はやはりありがたい。末尾のレシピ集はやや中途半端か。 2020-05-30 book
book 秦建日子, 推理小説 googlabilityの低いタイトル。著者は本業がシナリオライターとのことで、その色眼鏡のせいもあるかもしれないが、映像化前提のキャラクター造形と感じる。 2020-05-28 book
book 垣谷美雨, 老後の資金がありません タイトルからは実用的なお金の話もありそうな印象を受けるが、中身は完全な娯楽小説。お金に余裕がない主人公のネチネチとした心理の描き方は秀逸。中盤以降の超展開は衝撃的だが、そんな無理をせずにみみっちいお金の話一本で押しても良かったかもしれない。 2020-05-26 book
book H・M・エンツェンスベルガー(著), 丘沢静也(訳), 小野寺舞(訳), お金の悪魔 フェおばさんの経済学レクチャー 小説仕立ての経済学本の定番である、経済をよく知る不思議な人物がお金のことを考えたこともない一般人にレクチャーするスタイル。所々に挿入されるお金に関する金言が興味深い。 2020-05-24 book
comic 萩尾望都, 半神 萩尾望都のSF短編が10編。やはり表題作の半神が傑作。わずか16ページの作品ながら、ユージーのありとあらゆる感情が詰め込まれており、読み返すたびに読み手の心も揺さぶられる。 2020-05-23 comic
book 岡村恭資, 「アルティメット富裕層」という生き方 経済的な自由を手に入れた超お金持ち達の日常生活 表題にもなっている "アルティメット富裕層" とは、不動産に重点を置いた高資産を有する人とのこと。不動産収入は他の資産よりも安定している (この根拠は本書中では示されない) ために一般の富裕層とは区別しているとのことだが、著者本人が不動産で財を成したという理由が大きいように感じる。アルティメット富裕層に限定する必要があるかはわからないが、富裕層の感情はよく伝わってくる。何でも持つことができるとなると物欲がなくなる。逆に言うと、欲しい物があるうちは富裕層ではない。 2020-05-21 book
book 塚崎公義, 経済暴論 誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体 暴論という表題だが、内容はかなりマトモ。エコノミストは、経済学者、予想屋、市場予想屋、トンデモ屋を含む広い名前。自称エコノミストを見るときは、どれであるかを考えながら話を聴くのがよさそう。筆者のバブルの見分け方は4つの基準。バブルではなく大丈夫とする理論の登場、景気が良いのにも関わらず金融緩和、今までに投資に興味がなかった人々が一斉に投資を始める (靴磨きの少年)、冷静に見られる外国の人間にバブルと考える人が多い。粉飾決算が起こるのは構造上の問題。ムラ社会では内部告発は起きに... 2020-05-19 book