book 榎本篤史, すごい立地戦略 街は、ビジネスヒントの宝庫だった 普段あまり気にかけない店舗の立地だが、少し深堀りするとさまざまなビジネスの要素を含んでいることがよく分かる。入りやすさを決める人間心理を考慮して立地を選ぶのは当然のこととして、コンビニなどのフランチャイズでは立地戦略そのものがブランディングに大きな影響を与えている。一方、強力な集客力のある店舗や隙間産業では立地戦略に必ずしもこだわらないのも面白いところ。 2019-09-19 book
book パオロ・マッツァリーノ, エラい人にはウソがある 論語好きの孔子知らず 神格化されている孔子の実像に迫ろうという試み。文章はいつもの軽いノリだが、文献調査もしっかりしており内容はマトモ。そもそも孔子の生涯は謎な部分が多く、有名なエピソードも裏付けがないものが多い。それでも史料を追っていくと、正式に礼法を学んだこともない一介のマナー講師にも関わらず礼法による平和的天下統一を目指した変わり者という実像が見えてくる。論語を用いた道徳教育へのツッコミも頷けるところが多い。美化されない等身大の孔子の姿と論語の原典をそのまま受け入れることで学べることは多い。 2019-09-17 book
book 荻原博子, 隠れ貧困 中流以上でも破綻する危ない家計 タイトルにもなっている「隠れ貧困」の定義がはっきりしない。本文から推定するに、収入が人並み以上にもあるにもかかわらず貯蓄ができていない人々を指すようだが、閾値が不明。定義できていない以上、当然データを用いた議論はなく、実在が不明な「隠れ貧困」の事例やQ&Aだけが続く。 2019-09-08 book
comic 伊瀬勝良(原作), 横田卓馬(漫画), すべての人類を破壊する。それらは再生できない。 (1) (2) まさかのM:tGマンガ。しかも、時代がエクソダス発売前後の1998年。現在30代中盤から後半あたりの男性を狙い撃ちしたような企画。ストーリーはお手本のようなボーイミーツガールなラブコメだが、それがいい。肝心のM:tGの描写がやや淡白ではあるが、ガチの戦略を学ぶようなマンガでもないのでこれでいい。対人メタに寛容なところなど、当時のM:tGの空気感がよく出ているのもいい。タイトルを見て、当時のルールだと "埋葬する" では、と思って調べたら、ウェザーライトですでに廃語になっていた... 2019-09-06 comic
product 日立 全自動洗濯機 ビートウォッシュ BW-V80C ホワイト 19年ほど使っていた洗濯機がついにお亡くなりになった。当然とっくに修理可能な期間を過ぎており、また単身者向けのサイズが家庭持ちには辛くなってきたところだったので、大型機に買い換えることにした。小さい子供がいるのでドラム式は避けて縦型で。"モーターは日立" の格言というわけではないが、基本スペックがしっかりしている日立製の普及機で。すでに後継機のBW-V80Eが発売されていたが、カタログを見ても違いが見つけられないようなわずかな差にプレミアムを払う気はないので、BW-V80Cを... 2019-09-01 product
book 藤野英人, 投資レジェンドが教える ヤバい会社 ひふみ投信のファンドマネジャーによる投資ネタ本。経験則が中心でエビデンスに乏しい。一部、『社名に漢字が入っていない会社に投資したほうが成功確率は高い 』 や『本社所在地が千代田区・中央区の「帝都銘柄」は儲かりにくい 』 といったアノマリーには過去10年の平均騰落率が挙げられているが、因果関係や生存者バイアスの有無など不明な点が多い。 2019-08-27 book
book ロバート・H・フランク(著), 金森重樹(監訳), 幸せとお金の経済学 幸福学の啓蒙書。特に、ロバート・フランクの提唱した「地位財」と「非地位財」の違いを重視している。「地位財」は周囲との比較により満足を得るもので、所得や社会的地位、車・家・時計といった物的財が代表的。一方「非地位財」は他人が持っているか否かに関係なくそれ自体に価値を見いだせるもので、健康、安全、自由、愛情などが挙げられる。「非地位財」は希少で、その価値を見極めにくいが、これを選んで投資することで、幸福度を高められる。これだけを見ると精神論か「地位財」を獲得できない人間の負け惜し... 2019-08-26 book
book 橘玲, もっと言ってはいけない 言ってはいけないの続編。取り上げている話題には曲がりなりにもエビデンスが用意されているが、やや理論が飛躍していたり、アクア説などまだ異論も多い学説に入れ込んでいたりと、首をかしげるところも多い。それでも読み物としては申し分なし。 2019-08-21 book
book 佐藤優, いま生きる「資本論」 読む順序が逆になってしまったが、いま生きる階級論の前著。1930年代の日本資本主義論争まで遡った資本論の読み方を説く。天皇制の打破による日本の資本主義社会化の後に社会主義革命を目指す講座派と、すでに権力の実態を持っている財閥を即座に打破する社会主義革命を志向する労農派。それらの対立が資本論の読み方に強い影響を与えている。人生を楽にするために資本論を読もうという提案も興味深い。資本主義のからくりを知ることは、資本主義社会の中で自分の置かれた状況を客観視することにつながる。資本主... 2019-08-18 book
product ミズノ UVスタンダードハット 73BF501 ライトベージュ M 夏場の外出用に購入。くしゃっと畳めるのが便利で、カバンの中に放り込んでおける。何度か洗濯しているがヘタれる様子もない。風で飛ばされないようにクリップ付きのキャップキーパーが付属しているので、山行にも良さそう。 2019-08-12 product