book William Lidwell(著), Kritina Holden(著), Jill Butler(著), 郷司陽子(訳), Design Rule Index 要点で学ぶ、デザインの法則150 広義のデザインに関するtips集。あまり体系立てられた本ではないが、パラパラと眺めながらアイディアを得るには良い。使うと通っぽく見える用語が満載。 2023-05-13 book
book 藤沢数希, コスパで考える学歴攻略法 日本の教育の「攻略本」。いわゆるお受験は対象外で、中学受験を経て中高一貫校から大学に進学するか、高校受験を勝ち抜いて進学校から大学に進学するかの比較が主題。日本で育つ大多数の子供はこの二択をすることになるので、親としてももっとも関心があるところだろう。結論から言うと、ほとんどの家庭では公立中高から良い大学を目指すのがコストパフォーマンスの面からは最適になる。中学受験の費用を高校受験のための塾や大学受験のための予備校、短期留学に回したほうが効率が良い。中学受験は1,000万円程... 2023-01-03 book
book 高井浩章, おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密 お金のことをよく知る不思議な人物が一般人にレクチャーする系のマネー本。あまりガツガツとした金儲け系ではなく、子供向けの社会教育を意識しているのがポイント。 2021-08-17 book
comic 二宮敦人(原作), 土岐蔦子(漫画), 最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常 (1) (2) (3) Kindle Unlimitedで3巻まで一気読み。藝大は理工系とはまた違った意味での天才や変人が多く、見ているだけで楽しい。好きを極めてしまった人が多いのは予想通りだったが、特に好きでもないにもかかわらず藝大に入ってしまう人がいるのが驚きではある。 2021-07-16 comic
book 鷲田小彌太, 大学教授になる方法 実践篇 大学教授になる方法の続編。あとがきにも述べられているように、今回はユーモアは控えめ。特に第2部の "大学教授になる方法・レッスン2" は、大学教授になるために必要な事項 (時間・金・体力) や研究業績の作り方など実践的な内容が多い。ただし、前作同様に理工系では少々事情が異なると思われる点もあるため注意が必要。 2021-07-09 book
book 隠岐さや香, 文系と理系はなぜ分かれたのか 文系と理系というよく話題に挙がる割にその正体がよくわからない区分を、科学史の観点から追いかけた良書。文系と理系という分け方は自明なものではなく、中世に大学が生まれた時点の上級 (専門) 学部は神学、医学、法学のみで、いわゆる理系分野は下級 (学芸) 学部の自由学芸七科に押し込められていた。近代的な自然科学が形成されるのは17世紀以降で、経済学や社会科学の原型が作られるにはさらに時間を要している。文系と理系という分類が欧米諸国に登場するのは、20世紀初頭のリッケルトを待たなけれ... 2021-05-19 book
book 宮口幸治, ケーキの切れない非行少年たち 表題はキャッチーだが、中身はきちんとした発達障害の啓蒙書。現在多くの施設の治療プログラムの根幹となっている認知行動療法に異を唱え、そもそも認知能力に問題がある場合の効果が懐疑的であると説く。著者の児童精神科医としての勤務経験に基づいた理論は実に説得力がある。 2021-03-13 book
book 鷲田小彌太, 大学教授になる方法 ユーモアあふれる文体からネタ本かと思いきや、意外に実用的な内容。書かれたのはバブル末期の1991年、もちろん国立大学改革など議論にも上っておらずポスドク問題も顕在化していない頃なので、まだ大学教授がおおらかな職業であった時代を感じる。また事例が人文系に偏っており、理工系は事情が異なるようにも思う。それでも大学教授という職業をモラトリアムという視点から見つめるというのは新鮮であり、今でもそれを志向する人は読む価値がある。大学教授の給与などが包み隠さず書かれているのも良い。 2021-03-01 book
book 橘玲, 人生は攻略できる 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法や幸福の「資本」論を若い読者向けに焼き直したもの。人生の攻略ときいて最初に思い浮かぶお金や仕事の話を中心に、現代の進化論に基づく幸福になるための情報がコンパクトに詰め込まれている。すでに氏の著作を読んでいる読者には目新しい情報が少ないかもしれないが、初めて手に取る読者の一冊目としてはお勧めできる。 2021-02-25 book
book ヤニス・バルファキス(著), 関美和(訳), 父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。 ギリシャの元財務大臣による経済入門書。子供向けと言うほどやさしくはないが、大人が経済の歴史を整理するのには良いと思う。著者の予想する市場社会の未来図は興味深い。自動化、競争がコストを押し下げ、また自動化を進めるロボットは消費者ではないため需要をも押し下げる。その結果として価格が製造コストを賄えない水準まで押し下げられる。こうして起きる経済危機はマルクスの予想とも一致する。第二次世界大戦中の捕虜収容所で生まれた経済の事例も興味深い。腐らず長持ちし持ち運びが簡単でその魅力が共有さ... 2021-02-22 book