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西田圭介, Googleを支える技術 巨大システムの内側の世界

著者はGoogleの中の人ではないので、論文などの公開情報からGoogleの中身を推測するスタイル。Googleの柱である大規模分散ストレージの解説に多くのページが割かれており、Google File SystemのみならずBigtableやChubbyまで含めた全体像を知ることが出来る。もちろん、その上でのMapReduceを用いた分散データ処理の解説もあり。また後半のGoogleの運用コストについての章が実に面白い。Googleがコストの観点から安価なPCを用いたクラスタ...
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椎橋章夫, 自動改札のひみつ

一冊まるごと自動改札についての本。あまり類書がないので嬉しい。著者はJR東日本の中の人のため、どちらかと言えば鉄道屋からの視点。なので、IT屋からみると少し不満な点も。情報のフォーマットなどの一番面白そうなところが "詳細については、セキュリティ上説明を省略する" として簡単にスルーされているのが残念。仕方ないが。諸外国の自動改札との比較が実に面白い。日本の特殊事情であるラッシュ時の膨大なトラヒック (45~60人/分を想定して設計しているとのこと) をさばくために、様々な工...
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安岡孝一, 安岡素子, キーボード配列QWERTYの謎

恥ずかしながら、私も本書を読むまでは「タイプライターのアームが絡むのを防ぐために、打ちにくいQWERTY配列が作られた」という俗説を信じていた。本書は、タイプライターやテレタイプの歴史を丹念に追いかけることで、その俗説が誤りであることを示してくれる。また、その誤りを正すだけにとどまらず、件の俗説がどのように生まれ、一人歩きしてきたかについても徹底した調査を行っているのが興味深い。圧巻なのはその参考文献の量。500件近くの文献を調べ上げた労力には素直に脱帽させられる。キーボード...
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R.H.R.アンホルト(著), 鈴木炎(訳), I.S.リー(訳), 理系のための口頭発表術

近頃は何かと口頭発表をする機会が増えているので読んでみる。単純なパワーポイントの作り方にとどまらず、服装から壇上での技術まで一通りのことが押さえられている。タイトルには "理系のための" とあるが、あまり理系依存とは感じられない。各所に出てくる例題が生物学のものであるくらいか。これが素人にはややわかりにくいのが難か。
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石畑恭平, コンピュータ麻雀のアルゴリズム AIインターフェイスと思考ルーチンを作る

半分くらいは、"まうじゃん for Java" 用の麻雀AIを作成するのに必要なインタフェースのマニュアル。将棋やチェスの世界と異なり、麻雀ではAI同士を対戦させるという仕組みが整備されていなかったが、これで状況が改善されると楽しくなりそう。残り半分がお目当ての思考ルーチンの解説。サンプルプログラムという位置付けなのでそれほど凝ったものではなく、比較的シンプルな評価関数ベースのアルゴリズムのみ紹介されている。とはいえ、書籍の形で読めるものは少ないのでありがたい。
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エドゥアール・ロネ(著), 高野優(監訳), 柴田淑子(訳), 変な学術研究 1

いわゆる "イグ・ノーベル賞" 的なネタを集めた本。本人達は至ってまじめな研究をしていてもなぜかバカバカしく見えてしまう、そんな絶妙のところを押さえている。
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斉藤和巳, ウェブサイエンス入門 インターネットの構造を解き明かす

表題のウェブサイエンスというのは、ウェブサイトの検索ランキングの最適化、ウェブネットワークの可視化、ウェブのトピック抽出、ウェブの成長モデルの作成などの技術の総称。各技術がそれぞれ20ページほどにまとめられているので非常に読みやすい。それでいて、そのアルゴリズムや数式が (少なくともシンプルな手法については) きちんと押さえてあるのでこの分野の入門書としては良いかもしれない。
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青木峰郎, Rubyist Magazine 出張版 正しいRubyコードの書き方講座

るびまの青木さんの連載をまとめたもの。ある程度Rubyを理解している人がステップアップするにはうってつけの一冊。実際のコードを添削する構成なので、多くの人が陥りやすい間違いを効率的に学ぶことが出来る。特に、あまり文書化されることがない暗黙のルールが多く示されているのは嬉しい。相変わらずの青木節も、ファンにはたまらない。おすすめ。
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保木邦仁, 渡辺明, ボナンザVS勝負脳 最強将棋ソフトは人間を超えるか

2007年3月に公開対局が行われたボナンザと渡辺明竜王。その当事者達がコンピュータ将棋を語る。学生時代になどを愛読していた人間として、ついに曲がりなりにもタイトル保持者といい勝負をするところまで到達したというのは感慨深い。一般向けの新書なのでボナンザのアルゴリズムの詳細は省略されているが、そのエッセンスは十分に堪能できる。おすすめ。
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中嶋信生, 有田武美, 携帯電話はなぜつながるのか 知っておきたいモバイル音声&データ通信の基礎知識

以前読んだ電話はなぜつながるのかの姉妹品。システムが複雑な分、前作よりも集中して挑まなければいけないが、大まかな仕組みはよくわかる。ただし、W-CDMAを中心に書かれているので、cdma2000の知識が必要な人は別の本で補間する必要がありそう。