comic 卯月妙子, 人間仮免中 元AV女優、元SMストリッパー、漫画家、エッセイストと多くの肩書を持つ著者による自伝的作品。統合失調症を抱えながらも、その様子を実にあっけらかんと描いてしまうところが印象的。とはいえ、かなり衝撃的な表現も普通に出てくるので、耐性のない人は注意が必要。 2016-04-21 comic
book Kevlin Henney(編), 和田卓人(監修), 夏目大(訳), プログラマが知るべき97のこと 見開き2ページ完結の小ネタが97本。単純なプログラミング技法だけではなく、プロジェクト管理やライフハック寄りのネタも満載。付箋を貼りながら読んでいたら付箋だらけになってしまった。プログラミングに携わる人間ならば必ず新たな気付きが得られるはず。 2015-11-21 book
comic 岡本健太郎, 山賊ダイアリー (3) 前巻同様、淡々とした猟師生活が綴られるだけなのだが、これが実に面白い。ネタの面白さに加えて、生き物へのリスペクトや遵法精神の高さなどが端々から感じられるのも一因か。 2015-09-09 comic
book 網野善彦, 古文書返却の旅 戦後史学史の一齣 東海区水産研究所月島分室で蒐集していた全国各地の漁村の古文書を返却する旅をテーマにしたエッセイ。その多くが (著者の責任でないものもあるたとはいえ) 借用期間を過ぎているもののため、懺悔の旅となるのだが、それでも関係者の温情に助けられる様子が描かれている。史学のフィールドワークの現場を知る上でも非常に興味深い一冊。 2015-09-08 book
book ビートたけし, 達人に訊け! ビートたけしと各界の第一人者との対談集。ゲストは多くの分野に渡っているが、インタビュアーとしてのビートたけしは素晴らしい仕事を見せている。所々にユーモアを交えながらも茶化すことなく、専門家へのリスペクトが感じられるのが良い。 2015-09-04 book
book 西牟田靖, 本で床は抜けるのか 最初は "本で床は抜けるのか" という素朴な疑問から出発したドキュメンタリが、いつの間にか蔵書を巡る長い旅へ。特に結論や増え続ける蔵書への決定打が出るわけではないが、蔵書の扱いに困っている人間ならば共感を持って読めるのは間違いない。終盤は本論から外れた著者の家庭の事情が強く出る構成で、好みが分かれるところかもしれない。 2015-08-30 book
book 久松達央, キレイゴトぬきの農業論 著者は久松農園の設立者。農業論という表題が付いているが、経営論半分、随筆半分といったところ。小規模農家の関係者には非常に参考になる部分が多い様に思う。 2015-08-29 book
book 小国綾子, アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた メジャーリーグの仕組みの情報は日本語でも手に入りやすくなってきたが、アメリカの少年野球の仕組みはなかなかまとまった情報がなく、知られることが少なかったように思う。本書はアメリカ駐在妻が息子を少年野球に送り込んだ際の生の情報が見事にまとまっている。アメリカは少年野球でもトライアウトがあって、という通り一遍の情報ではなく、我が子と共に試行錯誤しながら一歩づつ進んだ姿が見事に描かれているのが素晴らしい。アメリカで育った人々の思考の源泉に触れることができる。野球ファンならずとも、アメ... 2015-08-10 book
comic オーサ・イェークストロム, 北欧女子オーサが見つけた日本の不思議 北欧女子が見つけた日本の不思議のブログが書籍化。完璧な日本のマンガスタイルに、日本のマンガ文化へのリスペクトを感じて嬉しくなる。内容はほのぼの日常エッセイで万人が楽しめる。 2015-08-07 comic
book 加藤純子, 超高層マンション、暮らしてみれば…… 児童文学作家がタワーマンションに住んだ記録をエッセイ形式で。あまり不動産業界に縁がある方でもなさそうなので、素直な居住者目線と見て良さそう。本書が出版された2002年のさらに14年前に住みはじめたとのことなので、タワーマンションの最初期組にあたる。そのため、技術的なところは今では改善していそうな部分も多い。それでも、高層故の風の強さなどの本質的な問題は今でも参考になるだろう。 2015-08-02 book