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詠坂雄二, リロ・グラ・シスタ the little glass sister

文体はかなり癖が強く、世界観もどこかゲーム的。そこが良い。 ひとつひとつの仕掛けだけを見ると古典的ではあるが、それらを多数組み合わせて学園ハードボイルドの味付けをすることで見事な個性を生んでいる。
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上村雅之, 細井浩一, 中村彰憲, ファミコンとその時代

本書は二部構成で、ビデオゲームの誕生からファミコンの開発までを上村雅之が綴った第一部と、ファミコンが産業や社会に与えた影響を考察した第二部から成っている。巻末には、上村雅之と細井浩一の対談も収録されている。 やはり眼目は上村の第一部。ファミコンの開発や設計思想といった上村でなければ語れない内容は濃く、今後ビデオゲーム史を研究する人々にとって第一級史料となりうるだろう。ファミコンに至るまでのビデオゲームの歴史が上村の視点から示されているのも興味深い。
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うめ, 東京トイボックス (1) (2)

熱いゲーム開発マンガ。 フィクションではあるものの、現在のゲーム業界を皮肉っている部分がちらほら。ストーリー構造はまさに王道で、純粋なエンターテイメントとしても文句なし。
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前田尋之, 家庭用ゲーム機興亡史

各ゲーム機の技術的な深掘りはせずに、マーケティング的な立ち位置での解説が主。 全体として浅めな作りで、構成も単に年代順に区切ってあるだけで独自の視点は感じられない。
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ゾルゲ市蔵, 8bit年代記

各所で物議を醸している著者ではあるが、本書は比較的おとなしい部類か。 ゲームの話から脱線する部分も多く、どちらかというと青春自伝マンガといった趣。
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押切蓮介, ピコピコ少年SUPER

無印、TURBOときて、今作はSUPER。 ゲームのネタが減ってきているのがやや残念ではあるが、バカ青春マンガとしては申し分ない。
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鈴木みそ, ナナのリテラシー (2)

ナナのリテラシーの続編。今回のテーマはお得意のゲーム業界。 いわゆる課金ゲームの問題をゲーム会社の視点で取り上げ、ここまで身も蓋もない分析ができるのはさすが鈴木みそと思わせる。
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梅原大吾, 勝ち続ける意志力

格闘ゲーマーなら知らない人がいない "ウメハラ" の勝負哲学。 ゲームの話はそこそこに、自身の生い立ちやゲームへ取り組む姿勢が語られる。何らかの道、特に世間的には認知されていない道を極めたいと考えている人間には勇気付けられることが多い。
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押切蓮介, ハイスコアガール (5)

本編の小春との対決を引っ張りながらも、脇役の活躍が素晴らしい。宮尾はもちろんのこと、じいややハルオママ、新キャラの二子玉川フェリシアなど、どれも魅力的。
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押切蓮介, ピコピコ少年TURBO

ピコピコ少年の続編。 相変わらず同世代で同じ様な生き方をしてきた人間には共感できる点ばかり。まだまだ続編を書く気が満々な様なので今後も楽しみ。