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山戸大輔 (著), 白正男 (著), テコンダー朴 (3)

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中田力, 日本古代史を科学する

魏志倭人伝だけを拠り所とした邪馬台国本。タイトルにもなっている "科学" とは、初期条件 (ここでは魏志倭人伝) を定めて、線形物理学的に推論を重ねていくという意味らしい。奴国の名前を堂々と無視する力技に一瞬期待してしまったが、出てくる結論は日向灘とトンデモ本としてはおとなし目。それ以上に、既存の考古学界に威勢よく噛みつき続けているところが見どころ。
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天野譲二(著), GAMEgene編集部(編), 幻の未発売ゲームを追え! 今明かされる発売中止の謎

表題そのままの企画本。企画は良いのだが、全体的に作りが浅め。未発売ゲームと言われて思いつく作品がほとんど取り上げられていない。守秘義務などの事情でインタビューできる相手が限られるのも分かるが、この企画の根幹となる部分だけにもう少し手を尽くして欲しかった。
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大逆転裁判 成歩堂龍ノ介の冒險

久しぶりの逆転裁判シリーズ。大逆転裁判 成歩堂龍ノ介の冒險。明治時代という舞台設定を良く活かしたシナリオはさすが実名で登場する歴史上や創作の人物が多く驚く共同推理や最終弁論といった新たな演出も逆転裁判シリーズのご都合主義を上手く覆い隠しており楽しい伏線を大量に残したままの幕引きは関心できない。最初から前後編やシリーズものとして売るのならともかく、続編ありきの内容で完結作品のようなタイトルを付けるのは不誠実と感じる (サブタイトルが続編を示唆していると言えなくもないが、少々無理...
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岩明均, ヘウレーカ

第二次ポエニ戦争のシラクサを舞台としたシラクサ包囲戦を描く。発表時期からするとの習作的な位置づけだろうか。アルキメデスの考案した様々な兵器による防城戦は圧巻。
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安田二郎, すがやみつる, 一番わかりやすい株入門 コミック版

すがやみつるが児童マンガから実用書マンガや小説に軸足を移し始めた時期の作品。1985年の発行なので、ゲームセンターあらし完結から2年後にあたる。今読んで役に立つ情報があるわけではないが、当時の雰囲気を知るための歴史資料として読むと面白い。まだネット証券もなく、インデックスファンドも一般的ではないある意味牧歌的な時代の空気がよく伝わってくる。投資家に優しくない当時の税法も隔世の感がある。
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のむらしんぼ, コロコロ創刊伝説 (1) (2)

のむらしんぼ先生の視点から振り返ったコロコロ史。マンガのセンスが当時のままなのが、直撃世代にはたまらない。作者本人の凋落などいたたまれない要素もあるが、それでもギャグにしてしまうところはマンガ家魂を感じる。
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ジェイコブ・ソール(著), 村井章子(訳), 帳簿の世界史

表題から帳簿の付け方の発展の歴史を想像して読み始めたが、予想に反して、いかに帳簿を用いた会計責任の実現に苦労してきたかの歴史書であった。複式帳簿が生まれた背景などを期待して読み始めると、肩透かしを食らうかもしれない。読み物としてみると教科書的なため、よほど欧米史に興味がないと退屈かもしれない。
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フランク・ディケーター(著), 中川治子(訳), 毛沢東の大飢饉 史上最も悲惨で破壊的な人災 1958-1962

機密解除された公文書を丹念に精査し、大躍進政策の実態を明らかにした労作。大躍進政策の期間の拷問・処刑死、餓死者の総計が4500万人以上にのぼるという推計には目を疑ったが、その丹念な調査過程を読み解いていくと、実に真っ当な推計だと納得させられる。中間人民共和国史を学ぶ上で、間違いなく必読と言える一冊だろう。訳はあまりこなれておらず、学術的な記述が多いことと相まって、今ひとつ読みにくいのが唯一残念なところ。
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山本晋也, 風俗という病い

カントクのエッセイ本だが、成人映画の生き証人の著作だけあって歴史史料のような風格を感じる。それでいて、読み物としても肩肘張らずに楽しめるバランス感覚は見事。