science

book

E.F.シューマッハー, 小島慶三(訳), 酒井懋(訳), スモール イズ ビューティフル 人間中心の経済学

1973年に出版された本だが、今読むとまるで予言書のよう。工業資源、特に石油についての指摘は今の時代にもそのまま当てはまる。さらに、「組織と所有権」と題して論じられる大規模組織や公共機関のあり方なども学ぶことが多い。文庫なのに1,200円もするのはアレだが、内容は間違いなくお勧めできる。
comic

島本和彦, ワンダービット(1)

あの名作が文庫化されていたので即購入。やっぱり「ポットちゃん」は何回読んでも良い。文庫化にあたり、島本先生の各話へのあとがきが追加されているのもうれしい。お勧め。
book

酒井聡樹, これから論文を書く若者のために 大改訂増補版

定番書だと思うが読んだことがなかったので今更ながら読んでみる。論文の書き方だけではなく、投稿先の選定からレフリーコメントへの対応まで至れり尽くせりな内容。もちろん、肝心の論文の書き方も、豊富な実例でわかりやすい。論文を書こうという気のある人は読んで損のない一冊。
book

福岡伸一, 生物と無生物のあいだ

生命を定義する動的平衡がメインテーマなのだが、その他にもロックフェラー大学での野口英世の業績へのエピソード、エイブリーによるDNAの発見、ワトソンとクリックによるDNAの二重らせん構造の発見など盛りだくさんな内容。科学本にしては少々文芸的な、かといって科学的な内容を端折らない構成にも引き込まれる。また、研究者の生活を感じさせるエピソードも多く挿入されており、最先端の分野を非常に身近に感じさせる。
book

サイモン・シン, 青木薫(訳), ビッグバン宇宙論 (上, 下)

フェルマーの最終定理、暗号解読に続く、サイモン・シンの最新作。相変わらず見事な構成力と筆力で、2冊組のボリュームが全く苦にならない。単に最先端の理論を説明するのみにとどまらず、古代ギリシャから現代までの天文学の流れを追わせることで、各時代の人々の宇宙の捉え方の変遷がよくわかる。お勧め。
book

宮川公男, 統計学でリスクと向き合う あなたの数字の読み方は確かか

統計学をネタにした小話集。体系的に統計学を学ぶ本ではないが、読み物としてはおもしろい。特に、株式投資に関する統計の話や、ダウ平均株価の話などはそのあたりのいい加減なマネー本より参考になる。
diary

学生・初学者のための待ち行列チュートリアル

最近、この方面の仕事に着手しているので、勉強のために学生・初学者のための待ち行列チュートリアルに参加する。豊泉先生の「Littleの公式で読み解く生物学的待ち行列」は、そんな勉強を抜きにして面白い。近々、資料がアップロードされるということなので、待ち行列だけでなく、生物学、特に社会性昆虫に興味のある方には是非読んでいただきたい。
book

ジェフリー・ムーア, 川又政治(訳), キャズム

積ん読になっていた少し前の本を読み終える。マーケティングや販売手法などは今の仕事に直接関係しないが、テクノロジー・ライフサイクルの考え方は頷けることが多い。
book

ゆうむはじめ, トリックの教科書 イカサマ超常現象を暴く!!

超能力番組を10倍楽しむ本が当たりだったので、関連本も読んでみる。ビデオからのキャプチャのせいか写真の品質が低いのが残念だが、それ以外は文句なくオススメできる内容。特に、なかなか公開しにくい奇術のタネにまで (少しだけとはいえ) 踏み込んだ内容は見事。
book

山本弘, 超能力番組を10倍楽しむ本

数々の超能力番組のウソを次々と暴いていく本。実に痛快。最近流行のジョー・マクモニーグルのネタもあり。子供向けのメディアリテラシー本の体裁をとっているが、大人にも読みやすくおすすめできる。