sociology

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ちきりん, 自分のアタマで考えよう

ちきりんの2冊目の単行本。データをどう読み解くかという方法論が中心。いわゆるコンサルタント的なフレームワークが多く、そういったものに親しい人には新味はないかもしれない。その手の本を初めて読む人ならば、文章は読みやすく実例も豊富なのでお勧めできる。
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町山智浩, アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない

キャッチーな表題通りの内容。米国の社会、経済、宗教、政治などの諸問題を面白おかしく。冗談の様に見えつつも嘘でもないエピソードが多いが、ソース不詳のネタも多いので話半分に。気取らない文体で気楽に読めるエッセイ集としては悪くない。
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小田亮, 利他学

人間はなぜ利他的な行動をとるのか。その理由を様々な角度から追った本。著者は自然人類学や比較行動学を専門にしているが、生物科学や心理学、経済学にも造詣が深く、それらの知識を総動員してこの境界領域にある難問に挑んでいる。自身の実験を含む様々な先端研究の成果もよくまとめられており、一冊目のリファレンス本としても優秀。
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パオロ・マッツァリーノ, 13歳からの反社会学

タイトルはあまり内容と関係なくなっている。13歳向けではないし、もはや社会学と関係ないネタも多い。それでも読み物としては文句なし。着眼点は面白いし、いつものパオロ節も健在。
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橋本淳司, 明日の水は大丈夫? バケツ1杯で考える「水」の授業

水問題の本だが、低年齢層を意識している作りで分かりやすい。ヴァーチャル・ウォーターや食糧自給率など批判も多い概念も素朴に紹介しているあたりは、学者ではないジャーナリストの限界か。
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横田増生, 潜入ルポ アマゾン・ドット・コム

著者はもともと流通業界紙の出身だけあり、その視点からのアマゾンの分析は面白い。また、潜入ルポとしてアマゾンの流通センターの内情を僅かとは言え明らかにしたのは見事。一方で、アマゾンという企業の分析は全く物足りない。アルバイトで潜入した立場から得られる情報は限られており、それをどうこね回しても根拠の薄い憶測にしかならない。その最たるものがアマゾンとブックオフの関係で、たまたまアルバイト中に目にしたベンダーコード一覧にブックオフの名前があったことだけを根拠に中古本を新品として売って...
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西原理恵子, 西原理恵子×月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気

元夫の鴨志田穣がアルコール依存症に陥った経験を持つ西原理恵子によるアルコール依存症という病気の紹介。今回はお笑いは一切無し。言ってしまえば "アルコール依存症は病気であるので専門家による正しい対処が必要" というメッセージが繰り返されるだけだが、それだけアルコール依存症が病気として認識されていないということの裏返しだろう。
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宮本弘之, お金持ちのお金はなぜなくならないの?

野村総研での金融コンサルの仕事を通じて出会ったお金持ちたちの生態を描いた一冊。残念ながらお金持ちになる方法はスコープ外だが、彼らの金融資産ポートフォリオや財産への考え方は実に興味深い。
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高橋紳吾, サイコパスという名の怖い人々 あなたの隣りにもいる仮面をかぶった異常人格者の素顔とは

本書で取り上げられている異常犯罪の事例は興味深いが、その考察は後付け的に見えてしまう部分が多い。これは本書に限らず、精神医学系の本の多くに言えることだが。
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岡崎昂裕, 自己破産の現場

著者は長年信販会社で債権管理・回収に携わっていた方。クレジットの法的な問題や社会的な位置付けについては専門外と言うこともあり踏み込みが浅いが、債権管理の立場から見た実エピソードの数々は実に興味深い。