普段の生活は自転車で乗り切れないこともないが、自動車大国アメリカでは免許がないと色々と不利益があるので仕方なく取ってみた。公共交通機関が発達しておらず自動車以外に選択肢がない場所が多いのに加えて、飲酒の制限が厳しい米国でパスポートを持ち歩かずに年齢が証明できるIDが欲しいというのもある。
以下は取得の際のメモ書きだが、時々システムが変わる様なので利用は自己責任で。なお、筆記試験はRedwood City DMVで、実技試験はRedwood City DMVとSan Mateo DMVでそれぞれ受けているが、他のDMV (California Department of Motor Vehicles) では多少事情が異なるかもしれない。
- 最寄りのDMVに、最低2回は足を運ぶことになる
- 1回目は書類提出と写真撮影、筆記試験 (written test)
- 2回目は実技試験 (behind-the-wheel driving test)
- 米国の市民権を持たない日本人の場合、1回目に準備しておくものは以下の通り
- Driver License or Identification Card Application form (DL 44)
- これは当日用紙をもらって記入しても構わない。その場合は、整理券を先にもらって待ち状態に入ってから記入を始めるとスムーズ
- 当然だが米国住所を記入する必要があるので、住居が決まっていない方はそちらを先に
- 身長や体重はヤード・ポンド法で記入する必要があるので、慣れてない場合は調べておいた方が吉
- SSNを持っていない場合は、持っていないと申告して当該欄にサインすれば良い。ただし、本当はSSNを持っている人がこれをやると、バレたときにペナルティがあるらしい (と書かれていた) 。もちろん、免許取得後にSSNを取得した場合は速やかに申請する必要がある
- いわゆる普通免許の場合はBasic Class Cとなる
- 選挙投票の登録を行う欄があるが、市民権を持たない場合は関係ない
- 臓器提供の登録欄がある。登録を希望しない場合は$2の寄付が必要
- パスポート
- もちろん、有効なビザとI-94があるかチェックされる
- 日本の運転免許証
- 持っている場合。持っていない場合はTemporary Driver Licenseが発行されない (らしい)
- 国際免許も持っていったが、見せる必要が無かった
- DS-2019
- 一応提出したが、その場では参照されずコピーを取られただけだった。ビザがあれば不要かもしれない (未確認)
- 申請費用
- 通常は$31
- 臓器提供を行わない場合は$2が追加となる
- DMVはクレジットカードが使えないので注意。現金、小切手、デビットカードなどを準備しておくこと
- Driver License or Identification Card Application form (DL 44)
- 本来は事前に公式サイトで予約を取るのが望ましいとされている
- ただし、実際には混みすぎていて希望日に予約を取ることは非常に困難
- 予約をしないで訪れることも可能。予約の有無よりもとにかく朝早く行くことが重要
- DMVや曜日によって受付開始時刻が異なるので事前に調べておくのが吉
- 8:00受付開始の日に、8:00丁度に着いたら既に行列が。待つのが嫌いな人は受付開始の少し前に着く様にした方が良いかもしれない
- 着いたらまずは整理券をもらう事になる
- ここは予約の有無とは無関係に並ぶ
- DL 44を書いていない場合も、まずは整理券を先にもらった方が良い
- 整理券をもらったら、あとは書類を準備してひたすら待つ
- 受付開始直後に飛び込んでも小一時間ほど待たされたので、暇潰しのものを忘れずに
- この呼び出し順序に、予約の有無が反映されているらしい (未確認)
- 番号を呼ばれたらまずは書類一式を渡して処理をお願いする
- ここで併せてものすごく雑な視力検査を行う
- ついでに指紋も採られる
- 費用の支払いもここで
- 領収書をもらったら、今度は写真撮影
- ここで撮った写真が免許証にも使われるので、写真にこだわりのある人はそれなりの格好でどうぞ
- 私は髭を剃り忘れた
- ここでも指紋を採られる
- ここで撮った写真が免許証にも使われるので、写真にこだわりのある人はそれなりの格好でどうぞ
- 続いて筆記試験
- 筆記試験は紙を一枚もらって、側の記入所で立ったまま記入する簡単なもの
- 時間は無制限
- 英語以外に日本語も選べるらしい
- ただし、翻訳が酷いという噂を聞いていたので、英語で受けた。本当に酷いかは未確認
- 試験を受ける際に漢字でサインをしたら怒られた。英語で受ける場合は英語でサインをしろということらしい
- 試験は三択問題で、36問中30問正解で合格となる
- 更新の際は33問正解が必要となるらしい
- 大半は常識的な問題だが、いくつか数字を覚えておかないとどうしようもない問題があるので、一度くらいは過去問をやっておくのが吉。私は一夜漬けをして3問間違いで通過
- “車を買った場合、何日以内にDMVに届け出る必要があるか” や “許容される血中アルコール濃度” などが典型的
- 試験を通過すると、日本の運転免許保有者には、その場でTemporary Driver Licenseが発行される
- 有効期間は60日
- 18歳以上の場合は、これで普通に一人で運転できる
- 日本の免許を持っていない場合は、代わりにTemporary Permit (いわゆる仮免) が発行される (らしい) 。こちらは正式な免許取得者を同乗させずに運転することが出来ないので注意が必要
- この後は実技試験となるが、別途予約が必要となる。その場では予約ができない
- 実技試験は必ず予約が必要となる
- 予約はWebサイトもしくは電話で。
- ただし、なぜかWebサイトでの登録は弾かれる
- 電話での予約は音声認識で完結するはずなのだが、何度やってもTemporary Driver License IDを音声入力するところで弾かれる。発音が悪いのか他の理由か。他のサイトを見ていると、米国外の人の多くがWeb予約や電話予約に失敗している様なので、米国外の免許によってTemporary Driver Licenseをとった場合はオペレータ経由でしか予約できないのかもしれない
- 仕方なくオペレータに繋がるのを待つ。運が良ければ30分くらいで繋がる。スピーカーホン必須。さらに運が良ければ電話番号を登録してコールバックしてもらえる。オペレータに繋がった後、運が良ければ予約が取れる。運が悪いと近くのDMVが全て埋まっていたりするので、振り出しに戻る。色々と根気が必要
- 予約はWebサイトもしくは電話で。
- 実技試験は自分で自動車を準備する必要がある
- Temporary Driver Licenseを持っている人は自分で運転していけるが、何か間違っている気がする
- もちろん、Temporary Driver Licenseがなく、Temporary Permitしか持っていない人は、正規のLicenseを持った人が同乗してこないといけない
- Vehicle InsuranceとFinancial Responsibilityも必須になるので、必ず準備しておくこと
- これらが準備できればレンタカーやZipcarでの受験も可能
- Temporary Driver Licenseを持っている人は自分で運転していけるが、何か間違っている気がする
- 試験自体は15分ほど
- まずは停まったままウィンカーやライト、クラクションなどの基本操作を指示されるままに
- 勝手のわからないレンタカーの場合は事前に一通り練習しておくと安心
- 各種装備を表す英単語はきちんと覚えておくこと。特に私の様に車に興味の無い人間は意外と知らない単語が多いので注意が必要。サイドブレーキのことをemergency brakeというのを初めて知った
- 関係ないが、初めてZipcarに乗ったときに (一番近くのものを選んだらプリウスだった) 、サイドブレーキが見つからずにマニュアルを読んでようやく脚踏み式のブレーキを発見した。こういう基礎的な操作くらいは統一して欲しい
- 試験は路上で15分ほど。狭い駐車スペースにバックで駐めたり縦列駐車をしたりといった面倒なものはない
- 私は両方とも出来ない。日本の免許取得の際は、教習費用や受験費用を節約するため、試験用の車と試験用のコース前提で操作を丸暗記して一回で通過した
- これらはそもそも日本でも必要なのだろうか。自宅の駐車スペースが狭くて仕方ない人や運転ヲタクの人だけができれば良い様な気もする
- よく、右側通行に慣れるまでが大変と聞くが、日本ではペーパードライバーだった自分には関係ない
- 私は12年ぶりの運転で一度も練習せずに行ったら1回落ちた。車線変更のときにミラーだけ見て肩越しに確認していないというのがその理由。いや見てたじゃん、と言ってもどうにもならず。2回目は大げさに確認してアピールしたら問題なく通った
- 受験地の差もあるかもしれない。同僚に「Redwood City DMV (自宅最寄りのDMV) で実技試験を受けたら落ちた」という話をしたら、「San Mateo DMVの方がぬるいからそっちで受けたら?」というアドバイスをいただいたのでそれに従った。確かにSan Mateo DMVの方が歩行者や路上駐車も少なく運転しやすいし、心なしか試験官も温厚な気がする
- 2回目以降の実技試験は追加で$6が必要となる
- 3回落ちると筆記試験からやり直しになるらしい
- まずは停まったままウィンカーやライト、クラクションなどの基本操作を指示されるままに
- 試験が終わると、期間が90日に延長されたTemporary Driver Licenseが発行される
- 正式なIDとなるDriver Licenseは1~5週間後あたりに届くらしい。なぜこれほど時間がかかるのかは不明
コメント
足踏み式のサイドブレーキなどすでにどのメーカーでも採用しているよ。ずいぶん前から。
しかし、emergency brakeというのは知らなかった・・・
機械式だからか?
emergencyというのであれば、某T社の車が暴走したとかいうときに引けばいいのに・・・と思ってしまう。
あ、そういうものなのね。
足踏み式でもハンドブレーキでもいいけど、どっちかに統一して欲しいなぁ……。
最近は足踏み式のほうが多いかなぁ。
でも、マニュアル車だとクラッチがある位置だから必然的にハンドブレーキになるのかも。
といいつつも、足踏み式はちょっと戸惑う自分なのでした。
つか、元気そうだね。
足踏み式って、割とメジャーなのね。
いや、足踏み式に統一でもいいんだけど、やっぱり2種類以上が混在しているというのは不親切だよね……。
こちらは何とか無事に元気でやっています。