ジェリー・トナーの生み出した架空のローマ貴族マルクス・シドニウス・ファルクスが、奴隷の買い方や活用法、解放までを (ローマのことを知らない読者も想定して) 語る体裁のハウツー本。古代ローマの奴隷制度は案外に複雑な制度であったことがよく分かる。
奴隷の解放は (少なくとも都市部では) それほど珍しいものではなく、多くの奴隷が奴隷状態は一時的なものであると考えていたとされる。本書でもそれを反映し、奴隷の解放に一章を割いている。
都市部の奴隷は単純な召使を超えた関係となることもあり、実際に子供の頃に世話係の奴隷に叱られたり、それが原因で大人になってからも主人然とした態度を取れないエピソードも披露されている。このあたり、現代人にはなかなか理解しにくい感覚がある。

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