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幕内秀夫, 40歳からの元気食「何を食べないか」 10分間体内革命

管理栄養士の書いた本だが、良く言えば素朴な、悪く言えばエビデンスのない食生活指導。心情的には同意できる部分もあるが、裏付けが一切ないのでやはり説得力がない。所々数値が表れるが、出典が曖昧で対照群も不明なものばかり。例えば、"乳がん患者は八割がパン食" の小見出しで煽っているが、出典が不明で、本文から推測すると著者が恣意的に選んだ患者に聞き取った結果の様に読める。非乳がん患者の何割がパン食なのかも不明。特に理由を示さない添加物批判などもお約束。ここは珍しく出典が示されていると思...
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内山昭一, 昆虫食入門

昆虫食と聞くと一般にはゲテモノ食扱いされることも多いが、本書は至って真摯な内容。食べられる昆虫の紹介や調理方法はもちろんのこと、話は栄養学や食料資源としての昆虫までに及ぶ。また、著者が食育の一環として薦めている草の根的な活動紹介が実に熱く、現場の空気が伝わってくる。
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野内良三, ユーモア大百科

小粋なジョークが400ページ分。時事風刺からエスニックまで、幅広い内容。一応ジャンル別に分類されているが、どこから読み始めても面白い。
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津田岳宏, 賭けマージャンはいくらから捕まるのか? 賭博罪から見えてくる法の考え方と問題点

麻雀ファンなら一度は疑問に思ったことのあるお題を現役の弁護士が追いかける。もちろん、刑法の条文解釈と判例の調査が基本になるのだが、それにとどまらずに雀荘関係者への取材を通じてボーダーラインを探ろうとする姿勢は素晴らしい。ただし、それで得られた結論が、都内のピンやテンゴのフリー雀荘は逮捕の可能性は殆ど無いが運が悪いと逮捕されることもある (逮捕実例あり) 、という曖昧なものであるのはやはり残念に思う。後半はそこからさらに飛躍して、刑法の賭博罪のあり方について。そもそもの賭博罪成...
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生島淳, 箱根駅伝

箱根駅伝に対する各大学の取り組みや監督の考えなどの取材をまとめたもの。オーダーの組み方や選手の育成など、監督の考え方が透けて見えるインタビューは興味深い。話は箱根駅伝が日本の陸上競技界に与える影響にまで及ぶが、こちらは肝心の日本陸連や関東学連の考えが取材できておらず片手落ちか。
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石田敦子, 球場ラヴァーズ 私が野球に行く理由 (5)

シーズンオフに入りネタが減ってきたせいか、ラブコメ要素が強くなってきた。それでもさり気なくドラフトネタを入れてくるあたりはさすが。
diary

ZOO 池袋サンシャイン60通り店

ものすごく久しぶりの新店開拓。ここ数年は新宿fairyばかり (といっても年に数回程度) だったのだが、池袋にも禁煙店ができたと聞いて、池袋に出るついでに寄ってみることにした。場代の安さはさすがZOOドリンクのバリエーションが少ないのは場代を考えると仕方がない0.3と0.5がある。比率はよくわからないが、早いほうでお願いしたら0.5になった今はZOO全店で成績をWebで見られるらしい (が、ログイン方法がわからない)
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茅原裕二, 佐藤さんはなぜいっぱいいるのか? 身近な疑問から解き明かす「商標」入門

弁理士による商標の話。原則論などの固い話ではなく実例から入るタイプなので読みやすい。取り上げられている実例もスターバックスとエクセルシオール、餃子の王将と大阪王将、ラーメンの大勝軒や家系など読み物としても面白いものばかりの上、一般のニュースではあまり取り上げられない商標という切り口で見ると新たな発見が多い。お勧め。
comic

石田敦子, 球場ラヴァーズ 私が野球に行く理由 (4)

ヤングキングアワーズに移籍して初の単行本。交流戦やオールスターを挟んだこともあり、訪れる球場の幅が広がってきた。やはり行きつけの球場が登場するとつい笑みがこぼれてしまう。
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小松正之, これから食えなくなる魚

元水産庁官僚による水産資源の本。少々煽ったような表題だが、内容は意外と固めで、データの裏付けもしっかりしている。日本の漁業の実態を良く知っている著者だけに端々に厳しい指摘が見られるが、頷けるものが多い。