book G・ウザク(著), 福地誠(編), 麻雀 定石「何切る」301選 麻雀 傑作「何切る」300選の続編で、構成は同じだが問題はもう少し基礎寄り。 類題が3題ずつ出題される形式が教科書にうってつけで、どういった手牌の違いが打牌に影響してくるのかを自然に学べる。 合間に挿入されるコラム "アバウト何切る理論" も実践的で、1シャンテンピーク理論、5ブロック理論、2ヘッド理論あたりをきちんと押さえられれば初心者を卒業できる。 2020-06-27 book
book 井戸まさえ, ドキュメント 候補者たちの闘争 選挙とカネと政党 政治家になるには避けて通れない選挙。その選挙に出馬するには、まずは政党の候補者にならねばならない。その闘争を当事者が描く。 選挙に出られればどの党でもいい、というのが本音の政治家も多い。とにもかくにも議席を得なければ、何も仕事ができないのだから当然だ。そうでないと、この世界では生き延びられない。理念は政党の必須条件ではあるが、選挙をきっかけとして設立されている (比例代表での得票には政党が必須である) 以上、理念は後付けとなってしまう。2017年の異次元総選挙は、この点を明ら... 2020-06-26 book
book アナスタシア・マークス・デ・サルセド (著), 田沢恭子(訳), 戦争がつくった現代の食卓 軍と加工食品の知られざる関係 現代のスーパーマーケットで手に入る便利な食品の多くが軍隊生まれであり、さらにその多くが米陸軍出身である。缶詰、レトルト食品、フリーズドライ、パック入りの加工肉、エナジーバーといった身近な食品の数々。いずれも持ち運びに便利で、すぐに食べられ、常温で長期保存でき、手頃な価格で、万人に愛される味。これらの特徴はすべて軍隊で求められるものと共通だ。本書は、それらの食品を生んだ米陸軍のネイティック・ソルジャー・システム・センター (ネイティック研究所) への取材や膨大な文献調査により、... 2020-06-25 book
book 逢阪まさよし+DEEP案内編集部, 「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住みたくない街 東京DEEP案内の書籍版。もともと毒の強いサイトではあるが、さらに "住みたくない街" というキーワードで絞り込んだ内容となっている。 巻頭の "住みたくない街" の見分け方は実践的な内容。駅前にあるものや駅周辺を歩いて得られる情報が、危険なサインを出していることも多い。 首都圏の主要な街をほぼ網羅しているので、自分の住んでいる街や住んだことがある街の記事を眺めるのも一興。巻末の索引が充実しているのも嬉しい。 2020-06-22 book
book ひさしApp, バカ売れアプリ生活 自作ゲーの集客とマネタイズぜんぶ教えます! どうぶつスクールシミュレーターなどで有名なひさしAppによるアプリ開発指南本。 アプリ開発の収入で生活することを前提に、徹底して収益化することにこだわった実践的な内容。細かなUIの改善ポイントからマネタイズの方法まで、包み隠さずに公開してくれているのは好感が持てる。また、アプリ開発につきものの爆死への対応方法 (爆死自体はまったく問題ない!) も参考になる。 2020-06-21 book
book 西村賢太, 人もいない春 今回は秋恵と出会うまでの若い時分のエピソードが中心。時期は違えど、自ら他人との関係を壊していく難儀な生き方と読後感の悪さは共通。 珍しく私小説以外の小説 "悪夢――或いは「閉鎖されたレストランの話」" も収録されている。こちらも怖いもの見たさで氏の小説を読んでいるところを満足させてくれる佳作。 2020-06-20 book
book アレックス・ジョンソン(著), 北川玲(訳), 世界の不思議な図書館 世界中の変わった図書館を集めた写真集。 図書館と聞くとどうしても大仰な建物を思い浮かべてしまうが、原題のImprobable LibrariesにあるLibraryはもう少し広い意味で、ちょっとした蔵書や書庫のようなものも含む言葉。本書にも、有志によって作られ地域社会に根付いた小規模な図書館、地下鉄や空港などに作られた図書館、ロバやゾウが辺境の村へ本を運ぶ移動図書館など、およそ図書館という言葉からは想像もできないような図書館が多数収められている。 2020-06-18 book
book 勝間和代, 勝間式食事ハック ヘルシオホットクックやヘルシオウォーターオーブンを推奨。シャープとの利害関係は明言されておらず不明。 肉食を廃したプラントベース・ホールフードを推奨しているが、その根拠は心もとない。無理に科学論文などを引き合いに出さずに、感情論や味の好みだけで押し通したほうがまだ良かったように思う。 国立がんセンターの赤肉・加工肉のがんリスクについてを参考に加工肉や赤肉が大腸がんの原因になると述べているが、同じ文書中で日本人の摂取量であればリスクはないか小さいと述べられていることは無視してい... 2020-06-17 book
book 吉田勝次, 洞窟ばか タイトルの "洞窟ばか" がすべてを表している。 洞窟に魅入られてその人生を洞窟に捧げてしまった人間の自伝。洞窟と言われてもピンとこない人が大半だろうが (もちろん自分もそうだった)、そんな人もグイグイ洞窟に引き込むパワーのある本。巻頭の写真の美しさも特筆モノ。 2020-06-14 book
book 宮下規久朗, オールカラー版 欲望の美術史 食欲や愛欲といった人間の根源的な欲望に加えて、金銭欲の視点から美術史を眺めているのが興味深い。美術作品も社会に流通する商品であり、むしろ金銭に執着する芸術家の方が才能に恵まれ多産であることがよく分かる。 2020-06-13 book