book ドゥーガル・ディクソン(著), 今泉吉典(監訳), アフターマン 人類滅亡後の地球を支配する動物世界 人類を含む哺乳類がほぼ絶滅した後のニッチを、他の系統がどのように埋めていくかという思考実験。純粋にSFとして楽しめる。表紙にあるような奇抜な外見の生物はむしろ少数派で、大半はもう少し現生の動物に近い大人し目のデザイン。しかしながら、その生態はいずれも個性的で読ませてくれる。 2013-03-03 book
book 鈴木智彦, ヤクザと原発 福島第一潜入記 元々は暴力団関係のルポを専門にしている著者ということもあり、その視点からの原発の利権構造の分析などを期待して読み始めたが、少々肩透かし気味。本書の大半を占めるのが、福島第一原子力発電所へ作業員として潜入した体験記。潜入にあたっては暴力団関係のツテを利用しているものの、その利権構造の全体像への踏み込みは今ひとつ。 2013-03-02 book
book aico(著), 株式会社ディレクターズ(著), 村井純(監修), 小悪魔女子大生のサーバエンジニア日記 インターネットやサーバのしくみが楽しくわかる タイトルは "サーバエンジニア日記" となっているが、大半はTCP/IPやDNS、電子メールなどの基礎技術の解説。サーバエンジニアにはむしろ計算機の知識のほうが必要な気もするが、そちらは末尾でさらりと触れているだけ。また、サーバエンジニアにここまで細かいネットワークの知識が必要かとも思う。その辺りの対象読者の不明確さを抜きにすると、技術的には意外にもまともな内容。イラストや手書き文字は好みが分かれるところだと思うが、好みに合えば入門書としても薦められる。既に理解されている方も... 2013-02-26 book
book 鏑木毅, トレイルランニング あの鏑木毅によるトレイルランニングの入門書。トレイルランニング初心者向けで、装備やトレーニング、フォームなど、ひと通りがカバーされている。写真も豊富で非常にわかりやすい。体の使い方やトレーニングメニューは、さすが陸上競技出身者といったところ。登山出身者による本とはやはり一味違う。逆に遭難対策や山のマナーに関する記述はかなりあっさり。これからトレイルランニングを始めようという人には自信を持ってお勧めできる。既に本格的に競技に取り組んでいる人には少々物足りないかも知れないが、基本... 2013-02-25 book
comic 井上純一(著), 矢澤真人(監修), 月とにほんご 中国嫁日本語学校日記 中国嫁日記の番外編。日本語ネタ本としては中途半端だが、相変わらずマンガとしては文句なしに面白い。 2013-02-24 comic
book 福島文二郎, 9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方 ディズニーランドの良いところだけを書いた精神論本。読者が一番知りたい、なぜディズニーランドではこれが実践できているのに他の多くの企業ではできていないのか、はまったく書かれていない。また、期待していたディズニーの裏話もほとんどなし。 2013-02-23 book
comic こうの史代, 街角花だより 表題作は新作の日和版と初連載作品である明石版の両方を収録。代表作となってしまった "夕凪の街 桜の国" とは毛色が違うが、本当はこういった作品を書きたかったのではないかと思わせる。 2013-02-21 comic
book 佐谷恭, パクチーハウス東京, みんなで作るパクチー料理 パクチーハウス東京のレシピ本。もちろんすべてのレシピがパクチーを使ったもの。パクチー料理で一番問題となるのがやはりパクチーの入手なのだが、パクチーの種子を配布するパクチー銀行といったプロジェクトも始められており至れり尽くせり。 2013-02-20 book
book ブライアン・ワンシンク(著), 中井京子(訳), そのひとクチがブタのもと 邦題だけを見ると軽めのダイエット本の様だが、中身は質実剛健。著者は食行動や食心理学、食マーケティングの専門家で、豊富な実験例を元に人間の食行動がいかに環境に左右されやすいものかを示してくれる。おすすめ。 2013-02-17 book
book 久保象(文), ホリユウスケ(漫画), ドラッグの教科書 表題だけ見るとドラッグ全般を扱った本に見えるが、実際は大麻中心。著者が大麻推進派である以上、大麻の良いことしか書かれていないので、教科書と呼ぶには若干心許ない。しかしながら、随筆的な読み物としては十分に楽しめる。挿絵代わりのホリユウスケの漫画、"彼女はジャンキー" もなかなか。 2013-02-14 book