book

comic

久住昌之, 谷口ジロー, 散歩もの

あののコンビの新作。普通のサラリーマンが街を散歩するだけの漫画なのだが、実に良い。少々ボリュームが少ないのだけが残念だが、そこは同じ散歩をテーマにしたと併せて読んでいただきたい。お勧め。
book

安富和男, 虫たちの生き残り戦略

何かの役に立つわけではないけど、純粋に読んで楽しい虫たちの雑学本。一般人の興味を引きそうな話をきちんと絞り込んでいるのが良い。
book

小関順二, プロ野球スカウティングレポート 2006

毎年、微妙にタイトルや出版社や著者が変わるスカウティングレポート。今年はアスペクトから発売。内容は例年通り。一応、セイバーメトリクスの流行に合わせてOPSやWHIPなどの指標は載せられているが、もう一歩踏み込んだ分析が欲しい。この手のデータ満載本は、日本では事実上このシリーズしかないのだから。
book

牛山隆信, 秘境駅へ行こう! & もっと秘境駅へ行こう!

秘境駅へ行こう!のページを元に文庫化したもの。存在意義自体が不明な秘境駅がわんさか。一つだけ残念なのは、関東在住の私にとっては気軽にアクセスできる物件がほとんどないことか。巻末に巡回コース例が載っているが、ちょっと敷居が高すぎるような (私のようなヌルい読者は門前払いなのかも) 。
comic

ならやたかし, ケンペーくん

「現代に憲兵が甦った! 十四年式拳銃が火を吹き、必殺の軍刀が悪を斬る!!」というコピーのマンガ。もう、絵が下手とか、ストーリーが支離滅裂だとか、そんなことを吹き飛ばす程の勢いが実に素晴らしい。馬鹿マンガが好きな人には絶対のおすすめ。
book

エイドリアン・スライウォツキー, 中川治子(訳), ザ・プロフィット

企業が利益を生み出す23のモデルをストーリー仕立てに解説したもの。大企業の戦略企画部門で働くスティーブが、週末に講師のチャオからレッスンを受けるという筋立て。このスティーブに合わせて、毎週少しずつ読み進める方が良いかもしれない。この週末の講義はかなりハードな内容で、毎週のように宿題や必読書 (これは巻末にまとめられている) が出されるので、それを併せて読んだ方が理解が深まるのではと思う。
book

梨士群, お笑ひプライベートバンク

日本の小金持ちの生態をコミカルに描いたフィクション。プライベートバンクを検討している人には全く役に立たない、軽く読み流すための本。詳細不明な著者の文章は少々クセがあるが、なかなか面白い。マネー本を読むのを趣味にしていて、元ネタがわかる人にはまさに "お笑ひ" かと思う。
book

森田信吾, 駅前の歩き方

決して悪い本ではないのだけれど、と比べられてしまうのがこの本の不幸だと思う。
book

野村克也, 野村ノート

野球そのものの話よりも、組織論やリーダー論が中心。スワローズ時代の自慢話が少々くどいが、野村監督が指導者として確固たる意識を持っていたということが伝わってくる。個々の戦術レベルの話を期待する人にはお勧めできない。配球論や打者のタイプについてもいろいろと語られているが、根拠となるデータが全く示されていないので何ともいえない。スワローズ時代に膨大なデータを集めたという趣旨のことは書かれているが、それを活用した過程については全く触れられていないのが残念。
book

ウォルター・ブロック, 橘玲(訳), 不道徳教育

リバタリアン (自由原理主義者) である著者が、「自由」とは何であるかを語るため、あえて本来は不道徳と思われる者たちを擁護する。売春婦、麻薬密売人、恐喝者、ダフ屋、闇金融、幼い子どもをはたらかせる資本家等は、現代社会では不道徳と見なされているが、リバタリアンの視点から見ればどれも何の問題もない人間同士の自発的な取引に過ぎない。本書は橘玲氏のカラーが強く出た一冊となっている。翻訳はかなりの超訳で、日本の現状に合わせた大幅な改版をおこなっている (例えばSlandererとLib...