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小室直樹, 大越俊夫, 人をつくる教育 国をつくる教育

小室先生と大越先生の共著となっていますが、実質的には小室先生が講義をするスタイルですすめられます。小室ファンにも安心です :-)まずは、現在の日本の教育の現状が小室先生の他の著作でも頻繁に登場するアノミー (無連帯) の概念を使って説明され、学校教育で行動規範を教えない点が最大の問題であることを看破しています。その後、多くの偉人を生んだ吉田松陰の教育を例に挙げ、日本の教育の在り方について語られています。他の小室本と同様、教育という難解なテーマにもかかわらず平易な文章で語られた...
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野口悠紀雄, 「超」税金学

の続編です。前作同様、節税ノウハウ本ではなく、税金制度を考える本です。とはいえ、啓蒙書的な位置付けですので、税の専門家でなくとも十分に読める内容になっています。特に間接税 (消費税) と固定資産税に重点がおかれており、現状の税制の制度上の不備から改革提案までが述べられています。そのあたりに興味のある向きにはお勧めです。
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堀内修, はじめてのオペラ

「オペラは麻薬だ!」と主張する堀内修さんによるオペラへの誘いです。お勧めなのは、歌劇場での楽しみ方や、観劇のマナー、その他のオペラ関連の雑学部分。豊富な話題で楽しめます。オペラ史にも一章を割いて触れていますが、紙幅の関係からかオペラ史全体を駆け足で巡る内容になっており、少々散漫な印象を受けます。この本の想定している読者層であるオペラ初心者にとっては少々理解しにくいのではないでしょうか。この部分についてはある程度予備知識が必要かと思われます。
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オーレン・ロース, 億万長者だけが知っている雨の日の傘の借り方

タイトルを一見すると借金をするための方法の本にも読めますがそんなことはなく、リスクヘッジのための海外個人投資を薦める本です。本書では本当のリスクヘッジとして、最終的に日本国と運命を共にすることになってしまう日本国内の銀行への外貨預金ではなく、日本国から完全に独立した海外のオフショアバンクの利用を薦めます。ただし、実際にオフショアバンクの口座開設手続き等を手取り足取り教えてくれるノウハウ本ではないので、それらをお望みの方は別の本を選んだ方が良いかと思います。この本が扱うのはあく...
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先崎学, 小博打のススメ

博打打ちとして有名な棋士、先崎学八段によるです。まえがきからして 「悪法も法なり」とはいうが、今の日本において賭博を禁じた法律ほどの悪法はないだろう と絶好調です。その言葉通り、賭博について堂々とポジティブに語っています。ステキです。扱っている種目は、麻雀からサイコロ、カード、手本引きまで幅広く、それぞれについて簡単なルール解説と各種目の醍醐味が語られています。
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片山まさゆき, 運王 (1)

いつの間にか単行本になっていたので購入。片チンお得意の "最初はギャグマンガだけど気が付いたら本格闘牌マンガ" のパターンが予想されます。でも、このパターンって、初期のギャグの頃が一番おもしろかったりするんだよね (例: "まんちょくスナイパーとどめ" もドラ息子とかやってる頃がピークだったと思う) 。そんなわけで今回も出禁ブラザーズとか御影石賢あたりがピークとみたがどうか?
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パラダイス山元, ザ・マン盆栽2

マン盆栽作品集の第2弾が文庫になっていたので購入。今回のヒット作は、"ファイト!一発! (二発目) " かな。
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橘玲, 得する生活 お金持ちになる人の考え方

ゴミ投資家シリーズで有名な橘玲氏の最新作です。今回はクレジットカード (含マイレージ) の話が主体です。
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有馬哲夫, ディズニーとは何か

ソニー・ボノのアレ以来、ちょっとまじめにディズニー関連本を読んでます。この本は、ディズニーの歴史から、ディズニーと人種問題・フェミニズム・アメリカ史との関わり、ディズニーと諸外国の文化摩擦、日本にとってのディズニーまで幅広く一通りのことが押さえられていてお勧めです。
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林茂光, 四六書院, 麻雀競技法とその秘訣

またうっかり入手してしまいました。麻雀古書。昭和5年発行の戦前本です。この著者の林茂光という人、親の配牌のチョンチョンという言葉を生み出した人として一部で有名です。内容はルール解説から、戦術論、麻雀観と世評までと幅広いものになっています。ルール部分はいわゆる清麻雀ベースのもので、ここは特筆するべきものはないように思います。もちろん、当時のルールを知る上では有用な資料ですが。また、戦術部分の完成度の高さには驚かされます。基本的な戦術は網羅しており、今そのまま現代語に訳して出して...