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荒川弘, 銀の匙 Silver Spoon (3)

登場人物も増えてストーリーが厚みを増してきた。少し重めの家畜の屠殺やお金のテーマとお笑いのバランスも見事。
book

岩崎日出俊, マネー大激震 逆境下の資産運用術

第2章までの資産運用の基礎的な部分は比較的真っ当な内容。内容とはあまり関係がない大震災をテーマに掲げているのが気になるが、これは販売戦略上仕方ないだろう。いくつかの個別銘柄や新興国への投資を薦めているがこれは疑問。根拠が簡単な定性的な分析しか示されていないのに加えて、それらの情報がまだ株価に織り込まれていないことを暗黙の前提としている。
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永野学, 図解 いちばん面白い日本国債入門

日本国債の本当の基礎の部分から、発行母体である日本国の懐事情まで。原理原則の話が多く投資にそのまま活用できる情報は少ないが、読みやすく真っ当な内容なので基礎固めにはお勧めできる。
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米川伸生, 回転寿司の経営学

経営学というよりは現在の回転寿司業界の業界地図といった趣。それはそれで最近の回転寿司事情に疎い人間には読み物として面白いが。経営学らしい視点は、業界内でのポジショニングとコストの内訳。ポジショニングとしてはグルメ系回転寿司と100円均一回転寿司の二極化の流れや各チェーンのポジショニングの変化の分析が主。回転寿司ならではのコスト構造も興味深い。他の外食産業と比較して異常に高い原価率 (F/Lコスト) でありながら、広告宣伝費、地代家賃を削りつつ薄利多売の構造を維持することで成り...
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Magic: The Gathering – Duels of the Planeswalkers 2013

Magic: The Gathering - Duels of the Planeswalkers 2012の続編。Magic: The Gathering - Duels of the Planeswalkers 2013。ついに日本語対応。ただし誤訳が多く微妙なので、英語版で遊んだ方がストレスがたまらない。なお、英語版で遊ぶにはSteam側の言語設定を英語にして再起動すれば良いSteam版のプロモーションカードはセラのアバター/Serra Avatar。クーポンを近隣の販...
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初見健一, 今でも買える “懐かしの昭和” カタログ 食品編

お菓子類を中心とした昭和からのベストセラー商品のカタログ。ただ懐かしい商品というだけでなく、今でも買える商品ばかりというのがポイント。主な想定読者はおそらく1960年代~1970年代に首都圏で子供時代を過ごした人たちだが、それ以降も細々と売られ続けていたり全国に流通していた商品も多いので、誰が読んでも楽しめるだろう。
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森高夕次(原作), アダチケイジ(漫画), グラゼニ (1)

プロ野球選手の年俸や生活設計に着目した作品。この目の付け所はさすがコージィ城倉 (森高夕次) 。中継ぎ投手を主役に据えたのも見事で、試合の勝ち負けよりもチーム内での自身の危うい立場を気にせざるを得ない事情もよく伝わってくる。
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幕内秀夫, 40歳からの元気食「何を食べないか」 10分間体内革命

管理栄養士の書いた本だが、良く言えば素朴な、悪く言えばエビデンスのない食生活指導。心情的には同意できる部分もあるが、裏付けが一切ないのでやはり説得力がない。所々数値が表れるが、出典が曖昧で対照群も不明なものばかり。例えば、"乳がん患者は八割がパン食" の小見出しで煽っているが、出典が不明で、本文から推測すると著者が恣意的に選んだ患者に聞き取った結果の様に読める。非乳がん患者の何割がパン食なのかも不明。特に理由を示さない添加物批判などもお約束。ここは珍しく出典が示されていると思...
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内山昭一, 昆虫食入門

昆虫食と聞くと一般にはゲテモノ食扱いされることも多いが、本書は至って真摯な内容。食べられる昆虫の紹介や調理方法はもちろんのこと、話は栄養学や食料資源としての昆虫までに及ぶ。また、著者が食育の一環として薦めている草の根的な活動紹介が実に熱く、現場の空気が伝わってくる。
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野内良三, ユーモア大百科

小粋なジョークが400ページ分。時事風刺からエスニックまで、幅広い内容。一応ジャンル別に分類されているが、どこから読み始めても面白い。