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一刀, バカ日本地図 全国のバカが考えた脳内列島MAP

借力の企画の書籍化をなぜか今頃。リアルタイムで観ている時は良かったが、一気に読むとなると結構しんどい。むしろ読者からの投稿による巻末のマイバカ日本地図の方がテンポよく読めて楽しめる。
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ナンシー・リカ・シフ(著), 伴田良輔(訳), 世にも奇妙な職業案内

米国内のあまり存在を知られていない職業のカタログ。目の付け所が良い企画だが、それ以上に職業人達の写真の質が高く (モノクロ写真補正アリ) 、それを眺めているだけでも楽しい。
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クレイグ・R・ライト(著), トム・ハウス(著), 薙野正明(訳), ベースボール革命 21世紀への野球理論

はまだセイバーメトリクスが普及する前の1989年の発行だが、今読んでも新鮮な内容が多い。CERA (捕手防御率) 、エラー記録の欠点、タイ・カッブとピート・ローズの時代を超えた比較、ナックルボーラーの育成、ホーナス・ワグナーの再評価など、記録ヲタクには興味をそそられる内容ばかり。その中でも注目するべきは以下の2項目。一つ目は多くの紙幅を割いている投手起用。メジャーリーグ黎明期から現在に至るまで、ルールや環境の変化が投手の寿命にどのような影響を与えてきたかを調査している。その手...
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筒井康隆, 幾たびもDIARY

ちょうど昭和が終わる頃の日記。を執筆していた時期で、その生みの苦しみが伝わってくる。筒井康隆は買ってはあるが読んでいない本が多いのでそろそろ何とかしないと。
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小島英俊, 文豪たちの大陸横断鉄道

夏目漱石、永井荷風、里見弴、林芙美子、横光利一、野上弥生子といった文豪達が残した紀行文から当時の大陸横断鉄道の様子を辿ろうという企画本。面白くないわけがない。
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金山宣夫, 世界20カ国ノンバーバル事典

色々なジェスチャーが各国でどのような意味を持つかの調査結果。20ヶ国を対象に50種類のジェスチャーに対する質問紙調査を行っているが、対象がアジア諸国に偏っておりその他の地域はやや少なめ。30年近く前の調査なので、今再調査すると異なる結果が出そう。また、あまりに学者然とした文章は好みが分かれるかもしれない。ざっと眺めたところ、意外に世界中で似通った意味を持つジェスチャーが多いという印象。もちろん、日本でしか通じないジェスチャーもあるのだが、その多くは見るからに通用しなそうとわか...
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板橋悟, ピクト図解Lite

の要約版がiPhone Appとして提供されていたので読んでみた。完全版は$5.99だが、要約版のLiteは無償。要約版しか読んでいないが、そのエッセンスはよく理解できる。要はモノとカネの流れに注目して図を書いてみようというだけなのだが、当たり前に見えても言われてみないとなかなか気付かないコロンブスの卵。
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John Dewan, The Fielding Bible

著者の欄にはJohn Dewanの名前しか書かれていないが、実際にはBill Jamesが大きく関与している。実は野球の守備に関する統計は、ここ130年ほど進化していなかった。すなわち、試合数、刺殺、補殺、失策、守備率といった野球の黎明期に考えられた指標が惰性で使われ続けてきた。本書は、それらに代わる新たな守備指標を整備しようという野心的な試み。主に以下の4つの指標が用いられる。Relative Range Factor以外は地道な画像分析を基に算出した数値なので個人で検証す...
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ダイアン・コイル(著), 室田泰弘(訳), 矢野裕子(訳), 伊藤恵子(訳), ソウルフルな経済学 格闘する最新経済学が1冊でわかる

「今時の経済学って何をやってるの?」という素朴な疑問に答えてくれる本。あまり読みやすい本でも、読んで面白い本でもないが、経済学というものが浮世離れした数式を扱うだけの学問ではないということはよく伝わってくる。
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城繁幸, 3年で辞めた若者はどこへ行ったのか アウトサイダーの時代

昭和的価値観を廃してどう生きるべきかを示した本。タイトルは前作のが売れたために営業的な理由でつけられたものらしく、内容とはあまり関係がない。この手の労働関連の本をある程度読んでいる人には目新しい情報は少ない。