book 西林克彦, わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 スキーマに引きずられてしまうことで間違った「わかったつもり」になってしまう、というのには同意。ただし、これは読み手にばかり注意を促す問題ではなく、書き手の側でミスリードをしない書き方をする方が重要だとは思う。また、読みを深めるための具体的なテクニックにやや乏しいのが残念。文中では、補助として表を作ったり文章構造を図示したりといった方法をとっているが、これといった汎用的な方法が示されていないように思う。 2006-11-29 book
book 松永和紀, 踊る「食の安全」 農薬から見える日本の食卓 前作の食卓の安全学に続いて読んでみた。前作はメディアリテラシーに重点を置いていたが、今回は農薬にフォーカスした内容。普段は危険性ばかりが指摘される農薬だが、現在どのような規制が行われ安全が確保されているのか、またその厳しい規制によりマイナー作物たちにどのような影響がでているのかをわかりやすく解説する。また、2006年度に導入されたポジティブリスト制の解説も充実している。おすすめ。 2006-11-24 book
product CASIO W43CA 2年強ぶりに携帯電話を買い換えた。特に現在のA5406CAに不満はなかったのだが、さすがに電池がヘタってきたのと、クレードルとの接触金具がバカになってきたのとで。今回もCASIOのW43CAにした。メーカーを変えると新しい機種の操作を覚えるのが億劫というのと、やはりクレードルの便利さに慣れてしまったのと。インプレッションはまたそのうち。 2006-11-23 product
book 菊月俊之, 世界のミリメシを実食する 兵士の給食・レーション に比べると収録されているレーションの種類が少なく、先進国に偏っている。しかしながら、この値段でオールカラーな上、レーションはもちろん、メスキットの写真や歴史資料も多数含まれているのが嬉しい。 2006-11-16 book
game ベスプレ’00用 2006年度データ 毎年恒例 (2005年度, 2004年度, 2003年度) の、The Best Play BaseballWorldの2006年度データがfixされた。相変わらず再現性が高い。 2006-11-08 game
movie unknown 渋谷のCINE QUINTOでunknownを観る。閉ざされた廃棄工場の中で、意識を取り戻した5人の男たち。毒性のガスを吸い込んだ彼らは、一時的な記憶喪失におちいり、自分が誰なのかも思い出せなくなっていた。ひとつだけ分かっているのは、5人のうち2人が人質で、3人が誘拐犯だということ。いったい自分はどちらなのか? 誰が敵で、誰が味方なのか? 混乱と疑念が渦巻くなか、一挺の銃をめぐって争いを繰り広げる男たち。そこに鳴り響く電話のベル。それは、誘拐犯のボスからのものだった。5人の間... 2006-11-04 movie
book 竹本健治, フォア・フォーズの素数 ミステリあり、ホラーあり、SFありのノンジャンルな短編集。「ボクの死んだ宇宙」や「熱病のような消失」などの放り投げられたような作品はよく理解できなかったが、表題作の「フォア・フォーズの素数」はおすすめできる。 2006-11-04 book
book サイモン・シン, 青木薫(訳), フェルマーの最終定理 一時世間をにぎわせたフェルマーの最終定理。その当時の報道のほとんどはアンドリュー・ワイルズの業績に触れたのみであったが、実際にはそこに至るまでに多くの数学者たちの3世紀に渡る苦闘があった。谷山=志村予想やフライの楕円方程式からフェルマーの最終定理に至るまでの流れがよく整理されており、一気に読ませる。また一般書だからといって数学の論理から逃げることなく、それでいて数学の専門家以外にも理解させる構成は見事としか言いようがない。おすすめ。 2006-11-02 book
movie 明日へのチケット 今日は一日だけ夏休みをとることにした。プレーオフと日本シリーズのためにわざと夏休みをとらずに温存していたのだが、マリーンズがレギュラーシーズンで敗退したので宙に浮いていたのだ。そんなわけで映画を観に行く。渋谷シネ・アミューズで上映中の明日へのチケット。ローマへ向かう一本の列車の中で起こる三組の物語を、エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチの三監督が描く。公式ページではオムニバスではなく共同長編とされており、三つのエピソードは、ほぼ全行程を同乗するアルバニア人... 2006-10-30 movie
book 杉山隆男 とをまとめ読み。膨大な取材を元に、ミクロな視点から自衛隊を見つめるスタイルは、近頃氾濫している机の上だけの憲法改正論や自衛隊論とは一線を画した迫力がある。仮想敵国がソビエトだったりとさすがに記述が古くなっている部分もあるが、自衛隊の本質は変わっていないと感じる。特に、自衛隊の微妙な位置付けは、本書の書かれた10年前から進歩がないように思う。 2006-10-28 book