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チャールズ・エリス, 敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか

"敗者のゲーム" という言葉が、この本の内容を的確に表している。本書では "敗者のゲーム" を説明するのにテニスを例に挙げている。つまり、プロのテニスはミスを犯さずどちらかが強力なショットを打ち込むことで勝ちをつかみ取る "勝者のゲーム" であるのに対し、アマチュアのテニスは自らのミスによる失点が多い方が敗北する "敗者のゲーム" である。 資産運用 (マネーゲーム) は最近の数十年で "勝者のゲーム" から "敗者のゲーム" へと変貌を遂げている。これは、多くのプロフェッシ...
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D.A.ノーマン, テクノロジー・ウォッチング ハイテク社会をフィールドワークする

で有名なノーマン先生の本。 専門の認知工学だけでなく、もっと広い意味でのテクノロジーとのつきあい方について独自の視点から切り込んでいる。 なぜ人は二度と見ることのない学芸会のビデオを撮るのか、デザインは進化とどう違うのか、など、門外漢にも興味深く読めるトピックも多く含まれている。おすすめ。
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ウィリアム・パウンドストーン(著), 松浦俊輔(訳), パラドックス大全

古今東西の有名なパラドックスを集めた本。論理のトレーニング用にもいいかも。 読むだけでもおもしろいけど、グルー=ブリーンの逆説など、ちょっと冗長でテンポが悪く感じられる部分もあるのが残念。
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大崎善生, 将棋の子

各種漫画やドラマでも取り上げられている将棋奨励会の悲喜を綴ったドキュメンタリー。こういうのを読むと、きちんと積み重ねてきた業界の重みというものを感じる (麻雀業界でここまで深いドキュメンタリーが書かれるのはいつの日か……) 。 ちょっと気になったのが、エピローグで触れられていた、アマチュアとプロの差がかつてないほどに縮まってきているという現象。例えば、瀬川晶司という元奨励会会員のアマチュアがプロを相手に7人抜きを演じ、またプロ棋士がそれを驚きなく受け入れているという事実。 ネ...
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泉昌之, 新さん

やっぱり、泉昌之は良い。
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東京都写真美術館(編), ファミリーコンピュータ 1983-1994

ファミコン直撃世代にとってはたまらない一冊。 いわゆる図録仕立てで、ファミコン関連のソフトやハードの写真と関係者インタビューを中心に構成されている。もちろん英訳付き。 なお、ファミコンの全ソフト1252本を完全収録というふれこみだが、その大半はパッケージ写真のみで画面写真どころか一行コメントすらないので、その手のものを期待すると裏切られる。
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ジャレド・ダイアモンド(著), 倉骨彰(訳), 銃・病原菌・鉄 (上巻, 下巻)

なぜ、欧州の文明が現在の世界を席巻するに至ったのか。なぜその役割はアフリカ大陸やアメリカ大陸、オーストラリア大陸ではなく、ユーラシア大陸の欧州に与えられたのか。この疑問を、各大陸の環境という側面から鮮やかに解き明かす。 最近のノンフィクションの中では一番の当たりかも。お勧めです。
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早川いくを, へんないきもの

その名前のとおり、"へんないきもの" だけを集めた一冊。全く役に立たない本ではあるが、純粋に面白い。 子供の頃によく図鑑を眺めていた人間にとっては、そのより抜きのようにも感じられる。 それぞれのいきものに1ページの解説がつくが、これも変に学術ぶったりせず、ユルくて良い。
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データスタジアム&田端到, プロ野球 データスタジアム 2005

毎年恒例のデータスタジアムの本。データの充実っぷりは相変わらずなので、記録マニアは買って損はない。 内容はほとんど例年通り。変わったところと言えば、過去数年の成績や通算成績がなくなって、昨年のデータだけに絞られたくらいか。 しかし、毎年コロコロとタイトルが変わるのはいかがなものか。危うく買い逃しそうになる。ちなみに2004年は、2003年は、さらに遡ると出版社がかわって。もっと前になると江川卓の冠がついたものもあったはず。
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河原俊昭, 山本忠行, 多言語社会がやってきた 世界の言語政策Q&A

新幹線の中で読破。2ページ見開きで完結するQ&A形式で、一つまた一つと読んでいるうちに読み切ってしまった。 言語と政治の関係の深さやドロドロした部分を改めて認識させられる一冊。お勧め。