review

book

日経バイト編, ソフトウェアの匠

豪華執筆陣によるソフトウェアに関する各分野の解説集です。一話が20ページ強で完結しているのでお気軽に読めて、ためになる (気がする) 、ちょっと得した気分になる本です。個人的にツボだったのは八幡勇一さんのキーボード論です。タイプライタに始まるキーボードの歴史がまとめられています。テレックスやメインフレームのインテリジェント端末を体験していなる世代には自明のことも多そうですが、私のようにワープロ・マイコンあたりからキーボードに触り始めた人間がその歴史をかいつまんで知るのにはお勧...
game

ベスプレ’00用 2004年度データ

The Best Play Baseball Worldの、2004年度データがfixされたようだ。とりあえずオートで1シーズン回してみたが、相変わらず見事なバランス。ストーブリーグはこれで乗り切れる。
product

野口悠紀雄, 「超」時間管理法2005

気がついたら10年近く使っている「超」整理手帳を今年も購入。通常版の (1400円) に、30ページほどのブックレットとメモシートを加え、手帳の材質も少しアップグレードして1800円という見事な価格設定にやられてこちらのスペシャル版を購入した。昨年版からの変更点は公式ページに詳しい。またそこで触れられていないが、手帳本体から "SUPER ORGANIZING SYSTEM" のロゴが消え、代わりに隅に (上下識別用の?) 小さい四角マークが入ったのは、細かい改善だがうれしい...
book

セバスチャン・モフェット(著), 玉木正之(訳), 日本式サッカー革命

Jリーグが発足した1993年、私はまだ中学生だった。当時の私は野球少年でサッカーなど意識したこともなく、もちろんJリーグの前身であるJSLなど存在すら知らなかった。そんな中、突然現れたJリーグはマスコミに大々的に取り上げられ、一大ブームとなった。流行ものが好きな弟が関連グッズをどこからか手に入れてきたことを覚えている。それから11年、Jリーグはバブルの崩壊に伴ういくつかのクラブの危機を経て、現在の地に足のついた組織として成功を収めている。今振り返れば、川淵チェアマン (現在は...
book

平野喜久, 天使と悪魔のビジネス用語辞典

天使と悪魔のビジネス用語辞典が書籍化されたものです。ウェブ版のウィットをそのままに加筆されてます。ネタ元にお勧め。
movie

MASK DE 41

新宿のK's cinemaで、もうすぐ上映終了しそうなMASK DE 41を観てきました。やっぱり田口トモロヲは芸が深いです。映画のための肉体改造といい、ものすごくカッコ悪いのにものすごくカッコいい役作りといい。また、映画全体からプロレスに対するリスペクトが感じられたのも好印象でした。
book

R.M.W.ディクソン, 言語の興亡

言語がどの様に生まれ、分岐し、滅亡していくのかを俯瞰的に捉えている。ただし、作者の持論である断続平衡説など、まだ仮説レベルの話も多く含まれているため、その点は注意する必要がある。言語が失われるプロセスに関するくだりが興味深い。通常、社会的立場の弱い非優勢言語の話者が第二言語として社会的に優位な優勢言語を覚える場合が多く、逆は少ない。これは、英語を話す日本人の割合と、日本語を話す英・米国人の割合を考えれば理解できる。言語が消滅する典型的なケースの一つとして、劣性言語と優勢言語の...
book

虫明亜呂無(著), 玉木正之(編), 肉体への憎しみ

すでに絶版になっている本ですが、ふるほん文庫やさんで入手しました。"海の中道" という、マラソンをテーマにした短編が良いです。マラソンという小説にしにくい題材を扱いながら、登場人物の人間ドラマなどに逃げず、マラソンというスポーツそのものを描ききっています。
movie

父、帰る

新宿武蔵野館で、 "父、帰る" という昨年のヴェネチア国際映画祭グランプリという作品を観てきた。序盤から唐突なストーリーに置いていかれ、謎の大半は謎のまま突然終わりを迎えた。ひっかかるところはたくさんあるのだけれど、後味は悪くなく、ただ残された謎への興味が広がるのが不思議。
book

ロバート・アーリック, トンデモ科学の見破りかた もしかしたら本当かもしれない9つの奇説

「トンデモ〜」というタイトルがついていますが、と学会とは一切関係ありません。原題は "Nine Crazy Ideas in Science" で、こちらの方が内容をよく表しています。トンデモという語はセールス用につけられたものかと思います。本書は、一見トンデモに見えるいくつかの仮説について検証していくというスタイルです。特にお勧めは、「石油、石炭、天然ガスは生物起源ではない」という仮説で、石油は化石燃料ではなく地球の地殻やマントルからしみ出してくるものであり、埋蔵量は現在の...