fiction

book

西村賢太, 棺に跨がる

秋恵編も大詰めか。私小説ということも相まって、今後が気になって仕方がない。西村作品の本質は、男なら誰でも抱えている病をこれでもかと見せつけてくる露悪趣味にあると思う。本書でもそれは存分に発揮されていて、嫌でも自分の駄目な部分と向き合わされてしまう。
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吉村萬壱, ボラード病

3.11後に発表されたディストピア小説。(作中ではそう明示されないものの) 震災後の同調圧力の恐ろしさを見事に描ききっている。終盤の視点の転換が実に衝撃的。
comic

藤子・F・不二雄, 藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版

家内から誕生日プレゼントとして全8巻セットをいただいた。子供の頃から朝日ソノラマ版を読んでいたが、かなり抜けがあったのでまとめて読み直せるのは嬉しい。収録作品も装丁もPERFECT版にふさわしい出来。内容は言わずもがな。
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西村賢太, 廃疾かかえて

代わり映えのしない私小説もので、また褒められた生活でもないのだが、ついつい読み続けてしまう魅力がある。同棲生活を描いたいわゆる秋恵もので、DVに至るまでの過程とその思考は目を覆いたくなる。それでも手にとってしまうのは、本当の他人事ではなく誰でも抱えている衝動と考えているからかもしれない。
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竹内謙礼, 青木寿幸, 猿の部長 マーケティング戦略で世界を征服せよ!

今度のテーマはマーケティング。いつも通り小説部分は突飛なストーリーだが、ポジショニング、SWOT分析/TOWS分析、顧客開発モデルなどのマーケティングの基礎は一通り学べる構成になっているのはお見事。
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川村元気, 億男

小説仕立ての自己啓発マネー本。2014年に映画化もされている。お金との付き合い方や幸せな人生を考えるヒントが散りばめられている。充分なお金を得ることで欲が奪われてしまう気持ちは良く理解できる。
book

我孫子武丸, 0の殺人

先日に続き、もう一冊我孫子武丸。何を書いてもネタバレになりそうなので書かないが、ミステリとしての完成度はこちらの方が高め。前作でも垣間見えていた作者のユーモアが円熟してきているのが感じられるのも良い。
book

我孫子武丸, 8の殺人

我孫子武丸のデビュー作を今更ながら。正統派な本格ミステリ。8の字型の館やその平面図、作中で語られるミステリ談義など、まさに本格ミステリたらんとしていることが伝わってくる。
book

西澤保彦, 死者は黄泉が得る

西澤保彦お得意のアメリカ舞台のSF風味ミステリ。恋愛話も書き込まれており、パズラー以外にも楽しめる。最後の一行のどんでん返しを読んでも「ほぅ」で終わらず、もう一度筋を追い直して真実を考え直さなければいけない深さがある。
book

竹内謙礼, 検索刑事(デカ)

ビジネス本を得意としている著者の新作のテーマはなんとSEO。青木寿幸の名はなく、竹内謙礼の単著。毎度無理に小説のフォーマットに落とし込む必要があるのか疑問ではあるが、実は隠れた良書。「検索エンジンって何?」というレベルの読者まで対象にしながらも、Googleの思想を踏まえたSEOの本質をきちんと押さえているのは見事。