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パオロ・マッツァリーノ, 会社苦いかしょっぱいか 社長と社員の日本文化史

「昔はよかった」病からさらに会社にまつわる日本文化を掘り下げたもの。コンプライアンスなどないに等しい時代のやりたい放題、マイホームの現実や通勤事情、休日の過ごし方など、当時の会社生活が現代からの想像とは大きくかけ離れたものであったことを膨大な資料に基づき検証していく。現代でも物議を醸しているビジネスマナーの歴史も面白い。
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有田正規, 学術出版の来た道

学会や大学図書館の中の人にでもならないとなかなか馴染みのない学術出版の世界。一歩足を踏み入れると、学術面からはインパクト・ファクターの登場による被引用数の偏重、研究者のピア・レビュー負担の増加など、商業面からは論文数の急増、高い利益率による儲けすぎ、大学図書館の負担額の増加など、さまざまな問題が噴出しており、それでもさまざまな学術誌がなくなる気配はない。まさに本書の帯にもある "複雑怪奇な世界" という言葉がよく似合う。本書はそうした学術出版の歴史を紐解くことで、それらの諸問...
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風見明, 相撲、国技となる

表題の "国技" の部分が曖昧なままなのが残念。相撲が "国技" と呼ばれるような地位を得るまでの過程や "国技館" の命名に至るエピソードはつぶさに述べられているのだが、肝心の "国技" の定義をしないままなのでモヤモヤしたまま終わってしまった。こうした細かい点を気にせずに、相撲が滅亡の危機から現在の "国技の地位" を得るまでの歴史読み物と割り切って読んだほうが楽しめるかもしれない。
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福地誠, ルポ マンション麻雀 バブル期から脈々と続く超高レート賭博の実態

よくnoteだけではなく書籍としても出版したな、というのが第一印象。マンション麻雀は劇画のネタにはなっているものの、活字の記録が週刊誌記事程度しか残っていない分野なので、その意味で貴重なルポタージュ。タイトルはマンション麻雀となっており実際に前半は2009-2014年頃のマンション麻雀事情を扱っているが、後半はその血を引き継ぐ歌舞伎町の高レート店の話。一応店名はぼかしているものの、見る人が見れば容易に特定できる。これらもいずれ歴史に埋もれていく存在かと思われるので、資料的な価...
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縄文ZINE(編), 望月昭秀(著), 小久保拓也(著), 山田康弘(著), 佐々木由香(著), 山科哲(著), 白鳥兄弟(著), 松井実(著), 金子昭彦(著), 吉田泰幸(著), 菅豊(著), 土偶を読むを読む

ベストセラーとなったの検証本。たびたび売れてしまうトンデモ本の検証は誰かがやらねばならないにもかかわらず学術的には評価されない仕事であり、こうした努力に頭が下がる。本書ではこうした作業を "雪かき" と表現しており、実に的確な例えだと思う。こうした検証本としての役割を抜きにして、現在の縄文研究を学ぶうえでも良書。土偶がどこまでわかっていて、何がわかっていないのか、その概観を掴むことができる。
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岩崎啓眞, 本当にためになるゲームの歴史 1本のゲームが億を生む仕組みのすべて

まずはインカム収入を得るためのアーケードゲームの歴史から始まるが、これがゲームビジネスの基礎とも言え、複雑化した現在のゲームビジネスよりもはるかにわかりやすい。その後、話はオンラインゲームや現代風のF2Pゲームへと広がるが、これらも一貫してビジネスとしての収益構造の視点から解説されている。その時代のゲームがそれらの形に落ち着いたのは、社会背景やネットワークの性能、決済手段といった様々な要因からの必然であったことがよく分かる。
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馬場裕一, 黒木真生, 片山まさゆき, 馬場裕一の見た夢

期せずしてか遺作となってしまった。ほぼ再録で新規の記事や漫画は少ないが、馬場裕一の足跡を辿る上では欠かせない本になる。良くも悪くも日本の麻雀界とともにあった人なので、後に麻雀史を編纂する際には貴重な資料となるだろう。
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大村大次郎, 脱税の世界史

国家につきものの税金だが、その歴史は常に脱税と共にあった。古代ギリシャからビートルズまで、古今東西の脱税を取り上げている。著者は元国税調査官ということもあり、徴収側の理屈に偏っているのは注意。
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柳治男, <学級> の歴史学

現代の日本の公教育で当たり前となっている "学級" だが、中世までの学校には存在しないものであった。当時は教室 (class room) すら存在せず、ひとつの教場 (school room) にまちまちの年齢の生徒が集まって教育を受けるのが一般的であった。本書は学級制に基づく学校、すなわち義務教育制度が成立する過程を丁寧になぞり、その上で現代日本の学校がはらんでいる問題を明らかにするものである。学級が存在するにはその前提として学習内容を時間割として定めておく必要がある。これ...
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クリフォード・A・ピックオーバー(著), 川村秀憲(監訳), 佐藤聡(訳), 人工知能 グラフィックヒストリー

広義の人工知能の歴史を俯瞰できる本。原著が2019年の発行のため、LLMは触れられていないが、ディープラーニング (1965年) は取り上げられている。見開き1トピックの構成で、グラフィックヒストリーの名の通り歴史的な画像やイラストが添えられている。画像も含めて出典が一覧になっているのも嬉しい。