medicine

book

帚木蓬生, やめられない ギャンブル地獄からの生還

ギャンブル依存症の治療を専門とする医師による著作。 読み始めて早々、冒頭のギャンブル依存症の患者による手記6本に大きな衝撃を受ける。彼らの心理は決して共感できるものではないが、表題にもある "やめられない" 状態に陥るプロセスが痛いほどよく分かる。その後に続くギャンブル依存症の基礎知識や自助グループ (ギャンブラーズ・アノニマス) の解説も平易でありながら、病的ギャンブリングの恐ろしさがひしひしと伝わってくる。おすすめ。
comic

茨木保, がんばれ! 猫山先生 (4)

前巻の時点ですでに笑えないレベルに達していた奈良野先生のネタはもはや前衛作品に。 蜂谷マミの壊れっぷりと作者の思い入れは世代か。
book

NATROM, 「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!

医学系のリテラシ本。著者はblogでも有名な医師 (詳細なプロフィールは非公開なので自称医師と言った方が正しいか) 。 明らかに詐欺とわかる代替医療の批判が中心。ボーダーラインのものは扱わず。類書の代替医療のトリックあたりと比べると内容は軽めだが、日本特有の事情を押さえているのは評価できる。
movie

デブで病気で死にそう

肥満という大きな社会問題に取り組んだドキュメンタリ映画。意訳かと思っていたら、原題は "Fat, Sick & Nearly Dead" とそのままだった。 製作者自身が成功したせいもあって野菜ジュースを過大評価し過ぎているが、アメリカ人の食生活や思考を覗き見るドキュメンタリとしては良質な作品。
comic

アキリ, ストレッチ (4)

ストレッチもついに完結。 もともとストレッチというネタの制約がある中で長期連載には限界があったが、ストーリー的にも良い潮時という気がする。
comic

アキリ, ストレッチ (3)

ストレッチもついに3巻目。 そろそろ主役2人以外のキャラも登場して幅が出てきた。このまま長期連載化か。
book

ロバート・D・ヘア(著), 小林宏明(訳), 診断名サイコパス 身近にひそむ異常人格者たち

心理学の専門家によるサイコパスの解説書。 事例が豊富で、サイコパスと一口に言っても実際は幅広い人々が含まれていることがよく分かる。読み物としてもなかなか。
book

フランセス・アッシュクロフト(著), 矢羽野薫(訳), 人間はどこまで耐えられるのか

人間の限界というものを生理学の観点から考察した本。 よくある科学ライターが書き飛ばしたような本ではなく、生理学の専門家による著作。取り上げられているテーマも、非常にプリミティブな興味を惹くものばかり。
comic

アキリ, ストレッチ (2)

ストレッチの続編。 あいかわらすストレッチ本としてよりも日常マンガとして読んでしまう。
book

川端裕人, 三島和夫, 8時間睡眠のウソ。 日本人の眠り、8つの新常識

作家の川端裕人が睡眠の専門家・三島和夫 (国立精神・神経医療研究センター) に最新の睡眠研究の事情を伺うスタイル。 少々前の研究で有名になりひとり歩きしていた体内時計25時間周期説、8時間睡眠が理想とする俗説など、睡眠に関わる従来の通説を次々と斬っていくのは痛快。