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茨木保, がんばれ! 猫山先生 (1)

ほのぼの医療四コマの振りをした業界暴露マンガ。 著者本人が医師でもあるので、実話としか思えないようなネタもちらほらと。上辺の格好良いところだけを切り抜いたような医療マンガとは全く異なるリアルな医師の生態が素晴らしい。
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アーロン・ブラウン(著), 櫻井祐子(訳), ギャンブルトレーダー ポーカーで分かる相場と金融の心理学

短期投資はゼロサムゲームであり、その本質はギャンブル (本書ではテキサス・ホールデムを中心に説明しているが、多くのギャンブル・ゲームに当てはまるだろう) であるという身も蓋もない本だが、きちんと本質を捉えている。 単純なゲーム理論に傾倒してしまうとつい忘れがちになる、ゲーム理論の限界の先にプレイヤーの心理があるという事実を思い出させてくれる。 第9章でエセル・リドルによる1921年の経験的ポーカー研究が紹介されているが、これがズバリと自分のことを言い当てられているようで衝撃を...
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マイケル・ルイス, ライアーズ・ポーカー

マネー・ボールのマイケル・ルイスのデビュー作。 著者の実体験を元にした80年代のソロモンの内情暴露本で、決して投資の役に立つような本ではない。読み物としては上々。
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岩瀬大輔, 生命保険のカラクリ

著者はライフネット生命の立ち上げに携わった方。 後半の "生命保険の選び方" などはあまり新しい内容ではない。しかし、前半の生命保険業界の構造や収益構造の話は、ライフネット生命立ち上げの理由が透けて見えてくるようで面白い。
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白輪剛史, 動物の値段

著者のような動物商にとってはその値段は当たり前のことかも知れないが、素人の持つイメージとの乖離は実に大きい。 動物というナマ物の値段が、単なる希少度だけではなく、需給関係、飼育コスト、輸送難易度、繁殖難易度、規制など様々な要因に左右されることがよく分かり実に興味深い。
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若林亜紀, 独身手当 公務員のトンデモ給与明細

暴露本としては面白いのだけれど、その域を超えるものがない。 ただ興味を引きそうな事例を集めて並べただけで、主張というものが感じられない。
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鈴木みそ, 限界集落 (ギリギリ) 温泉

IT、ヲタク、ネットアイドル、潰れかけの温泉宿、起業、と異質な組み合わせのマンガだが、それでも違和感無く読めてしまう。 起業マンガとしてはともかく、エンターテイメントとしては文句なし。
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奥村佳史, 法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる

一般人向けの法人税本。法理論などには触れずに、実務視点なので素人にもわかりやすい。 読み終わって読後感として強く残るのは、税知識を得たお得感よりも、異常なまでの面倒臭さと税務署の裁量の大きさ (本書は税理士側の言い分なので、税務署側には別の言い分があるのだろうけれど) 。この種の仕事はとても自分には務まりそうにない。
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マネー・ヘッタ・チャン, ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

最近のマネーに関わるニュースを童話風に。 ネタ自体はそこそこ情報リテラシの高い人にとってはあまり新しいものではないが、一気に読ませてしまう文章のセンスはなかなかのもの。 著者のblogもおすすめ。
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川井龍介, これでも終の住処を買いますか

日本の住宅環境にケチをつける本。 個別事例がほとんど脈絡なく挙げられているだけで、日本の住宅はこうあるべきという芯の通った主張が感じられないが、住宅の専門家ではない新聞出身のジャーナリストなので仕方がない。読み物としてはそこまで悪くない。