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磯田道史, 武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新

"金沢藩士猪山家文書" を読み解き、加賀藩の御算用者であった猪山家のお金の流れを見事に解明した仕事。 史学的な成果の大きさはもとより、読み物としても秀逸。2010年の映画化に至ったのも、この臨場感の高さによるところが大きいのだろう。
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乙一, ZOO (1)

乙一の短編集。元は一冊の単行本だったものが文庫2冊に。化された5作品がこちらの1巻に収録されている。 ジャンルは様々だが、ホラー寄りのものが多いか。"SO-far そ・ふぁー" はプロットもオチも秀逸でおすすめ。
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藤岡利充, 泡沫候補 彼らはなぜ立候補するのか

2014年に毎日映画コンクールのドキュメンタリー映画賞を受賞した映画、立候補の舞台裏を綴ったもの。映画を観ていなくても楽しめる。 扱っているのは、マック赤坂、羽柴誠三秀吉、外山恒一といった、ネットでも有名な画になる面々が中心。泡沫候補一般のルポタージュを期待して読むと肩すかしを食らうかもしれない。
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福田里香(著), オノ・ナツメ(挿画), ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50

映画やマンガでよくあるステレオタイプな表現のうち、特に食にまつわるものをまとめたもの。 映画ファンにとっては常識的なものも多く、また特に網羅性が高いというわけでもないので、軽い読み物としてどうぞ。
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マーク・オブマシック(著), 朝倉和子(訳), ザ・ビッグイヤー 世界最大のバードウォッチング競技会に挑む男と鳥の狂詩曲

1年間の期間中に北米でいかに多くの鳥を見られるかを競うザ・ビッグイヤーを取り上げたノンフィクション。2011年には映画化もされた。 まったく事前知識なしで読み始めたが、一気に惹きこまれてしまった。分野は違えど他人に理解されない趣味に多くのリソースをつぎ込んでいる人ならば、間違いなく共感できる。おすすめ。
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染矢正一, プロ野球英語のウソ (映画で学ぶ生きた英語表現)

日本の野球でよく使われる和製英語を取り上げた本。和製英語と正しい英語表現の対訳形式。いくつかの項目は有名な野球映画で使われた表現のおまけが付く。よく使われる表現は一通り押さえられている印象。 出版時期を反映して、例題に使われている選手の名前が懐かしい。
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安藤健二, 封印作品の謎

様々な理由で自主的に封印されている作品を追ったルポルタージュ。 俎上に載せるのは、ウルトラセブン第12話、怪奇大作戦第24話、映画・ノストラダムスの大予言、ブラック・ジャックの2つのエピソード、そしてO157予防ゲーム。最後の一つだけが少々異質というか蛇足な感じもするが、著者の思い入れがある様なので仕方ない。 一部に明確な真相にたどり着けていない消化不良なものもあるが、関係者へのアポも取れないような状況でよくここまで調べたものだとは思う。
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亀田卓, 寺嶋博礼, 文化に投資する時代 (カルチャー・スタディーズ)

エンターテイメントの証券化事業の立ち上げを行った亀田氏と、銀行の立場から映画投資に携わってきた寺嶋氏の自伝の様なもの。体験談ベースなので読みやすく、また業界毎の文化の違いに起因する問題など、サラリーマン的に感情移入できる話題も多い。
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イアン・エアーズ, 山形浩生, その数学が戦略を決める

データマイニングを元にした "絶対計算" が現在どのように使われているのかという事例が多数。ワインの値段の予測に始まり、野球選手の評価、病気の診断、教育手法毎の効果測定、映画のヒット予測、などなど。多くの分野で専門家を凌ぐ絶対計算が可能であることが次々と示されるのは実に爽快。 しかしながら、これらを実際に活用するには大きな壁があることも事実だろう。本書中の以下の文章がそれを端的に表している。 人々は自分の専門領域以外でなら絶対計算利用に抵抗がない また、すでにあるデータの分析...
diary

ボビー

"ボビー「釣りバカ」で映画初出演" というヘッドラインを見つけて、まーたシーズン中に何をやっとるかあの赤ら顔のアメリカ人は、と思ったらボビー・オロゴンの方だった。 ヘッドラインの場合字数制限が厳しいとは思うが、ボビー・バレンタイン監督とボビー・オロゴンはきちんと識別可能に書いて欲しい。