安岡孝一, 安岡素子, キーボード配列QWERTYの謎

恥ずかしながら、私も本書を読むまでは「タイプライターのアームが絡むのを防ぐために、打ちにくいQWERTY配列が作られた」という俗説を信じていた。

本書は、タイプライターやテレタイプの歴史を丹念に追いかけることで、その俗説が誤りであることを示してくれる。また、その誤りを正すだけにとどまらず、件の俗説がどのように生まれ、一人歩きしてきたかについても徹底した調査を行っているのが興味深い。

圧巻なのはその参考文献の量。500件近くの文献を調べ上げた労力には素直に脱帽させられる。キーボードに少しでも興味のある人ならば読んで損はない。おすすめ。

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