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サイモン・シン, 青木薫(訳), ビッグバン宇宙論 (上, 下)

フェルマーの最終定理、暗号解読に続く、サイモン・シンの最新作。 相変わらず見事な構成力と筆力で、2冊組のボリュームが全く苦にならない。単に最先端の理論を説明するのみにとどまらず、古代ギリシャから現代までの天文学の流れを追わせることで、各時代の人々の宇宙の捉え方の変遷がよくわかる。お勧め。
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田口元, 安藤幸央, 平林純, 角征典, 和田卓人, 金子順, 角谷信太郎, Life Hacks PRESS デジタル世代の「カイゼン」術

流行しているLife Hacksを集めたムック。 柱となっているのはGTD (Getting Things Done) の特集。とりあえず初めてみるまでに必要そうな情報はそろっている。 平林氏の "仕事で、生活で、発表の場でプレゼンが簡単にうまくなる" は、理系のためのプレゼンのアイディアの種となったと思われるものなので、そちらを読んでいる人は特に読む必要はない。
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安間伸, ホントは教えたくない資産運用のカラクリ2 タブーとリスク篇

今回のテーマは投資に関するリスク。前作よりはややメタな内容。 すでにまともなマネー本をある程度読んでいる人には既知のことも多いと思うが、よくまとっているので頭の整理や知識の抜けのチェックとして読むのには良いと思う。私の場合はミスマッチリスクについての理解がクリアになったことが大きな収穫。
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水上勉, 土を喰う日々 わが精進十二ヵ月

美味しんぼで有名なアレ。 くわいの丸焼きやら、実山椒の辛煮やら、日本人にはたまらない料理にそそられる。それとともに、都会育ちの自分にはこういった生活はできないだろうと思うと少々寂しくなる。
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橋本和明, 違法コピー職人たち 誰も語れなかったパソコンの黒歴史

マイコン時代に始まりWinnyに至るまでの違法コピーの歴史をまとめた本。 なかなか活字としてまとめられる機会の少ない種類の情報なのでありがたい。さらに通り一遍の平坦な記述ではなく、その時代の空気を多分に含んだ内容となっているのも嬉しい。そのせいか、ところどころ日本語がアレだったりするのはご愛敬。
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鶴田知佳子, 河原清志, ここまで使える超基本単語50 同時通訳の最前線から学ぶ

毎晩寝る前に少しづつ読んでいたのがようやく終わった。 誰でも知っている50個の基本単語 (たとえばgoodやらnewやらtakeやら) を使った意外な表現をまとめた本。読んで楽しい本かというとアレだが、1単語あたり数ページなのでがんばれる。
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西村博之, 2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?

ジャケ買い、というか帯買い。 表題の2ちゃんねるが潰れない理由は少し弱いかも。面白いのはむしろ2ちゃんねるとは関係ない脇道や対談のほう。
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安間伸, ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇

マネー本の中でも特に税に重きを置いた本。税引き後リターンを最大化するための考え方がよくわかる。 いわゆる新証券税制の施行前の本なので、その部分はフォローする必要があるが、本質的なところは今も (おそらく今後も) 変わらない。いかに損益通算を効率的に行うかが肝。 投資をする人には間違いなくお勧めできる一冊。
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田中淳夫, 割り箸はもったいない? 食卓からみた森林問題

森林を破壊しているということで叩かれている割り箸。 その割り箸が本当に環境破壊の元凶なのかを追ううちに、舞台は吉野から中国・ロシア、果ては欧州まで広がりを見せる。最後は日本の林業の未来への提言まで含んだ力作。
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『近代麻雀』編集部(監修), 麻雀王〈2〉最強の押し引き法則

ハンバート氏がお勧めしていたので読んでみる。近代麻雀編集部の名義だが、実質的な著者は福地誠氏。 押し引きだけにフォーカスした内容は、まわし打ちの重要性が大きく低下している現代向きの内容。判断基準も今風で、ハンバートの指摘通り超・入門 科学する麻雀の影響が強くうかがえる。価格も良心的で、初心者にお勧めできる一冊。